
質問
バツ1子供なし。忙しく過ごすうちに50代に突入。「おひとりさまの老後」は他人事ではありません。遙さんはどのように考えていますか?(50代女性)

遙から
仕事がらみで老人ホームへ見学に行った。老人ホームといってもいくつかに分類される。
在宅生活が困難な高齢者向けの公的介護サービスとして運営されている特別養護老人ホーム、いわゆる「特養」は安価だが、なかなか入居できず、順番待ちが専ら。サービス付き高齢者住宅と言われる、何かあれば駆け付けますよ的なものは「サ高住」と言われている。そして有料老人ホームは、けっこう高額だが最後まで面倒みますよ、というもの。私が見たのはそれだ。
なんだこれは
広大な敷地の中にそれはあった。巨大施設だ。築30年以上というのに古い建物独特の臭いがない。あらゆる場所に空気の流れと光を取り入れるデザインの結果、劣化を感じにくいのが理解できた。
そこは、高齢者の自立支援に力を入れており、施設内を歩く人たちはお元気な高齢者が多かった。
ジムフロアにはトレーナー付きでバーベルを上げる高齢者がいた。ウォーキングマシーンでフツーに身体を鍛える人。横にはフィットネスフロアがあり、ヨガをやるのだそうだ。
また、温水プールにはクロールでガンガン泳ぐ人。そこにも指導員が付いている。
映画会社が持つ試写室とまったく同じスタイルの映画館もあった。音楽室では防音ルームの扉を少し開けると、ピアノのレッスンの音を聞くことができた。陶芸教室には、本格的な窯があり、そのほかにもお茶室やら体育館やら、至れり尽くせりの施設が備わっている。それが高齢者たちによって、"利用"されていることに目を見張った。
・・・なんだこれは・・・。
黙々と身体を鍛える人たちはその名をこそ"高齢者"というが、ただ白髪の元気な人たちだった。
中には、102歳で乗馬をする女性もいる。
・・・こんな老後があったのか・・・。
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