優先すべきは

 バスの送迎をうたいながら、あっさり「行けません」と言ってしまうのは、どうにかならないか。コストカットが必要だとしても、立地を考えれば、そこは工夫のしどころ、頑張りどころではないか。

 温泉も然り。それがホテルの売りなら、ゆったり楽しめる環境を何とか整えなければ。

 コスト削減でそれもままならない…。そんな声が聞こえてきそうだが、素直に頷けない。

 客のいないプールを漫然と維持し続け、一方で、客が集まる温泉をないがしろにするのはどうなのか。

 バイキング料理もどうにかならないか。毎日同じ、すぐ飽きるようなメニューを大量に作り、大量に捨てる、そんな悲しいムダはやめてはどうか。

 その分、抑えたコストを回すことで、例えば地元の食材を生かすとか、作りたてを出すとか、今より魅力を高める手が打てるんじゃないか。

 素人考えだと笑われるだろうか。

 でも、2つだけ確実なことがある。1つは、私があのホテルを再び訪れることはないということ。もう1つは、私が誰かにあのホテルを薦めることもないということだ。

 「すべてが完璧」を求めているのではない。せめて何か光る、これぞという魅力が1つあってほしいと思うのだが、どうだろう。

 大きな施設に団体客を呼び込んで、お金はすべてホテル内で使ってもらう。そんな時代はとうに終わったのに、何やら過去の栄光を引きずったまま、古びていくままでは、何とももったいない。

 大きな図体を無駄に持て余しているなら、例えば、その一部を地域のために生かせないか。例えば周囲の農家の方々と一緒に何か面白いことができないか。