たいていの成功者は空を見る

 出世でき、テレビを使っての大臣としての主張そのものに多くの英単語を入れたくなる動機として、“これが私の日常用語”という自負がある。と、意地悪な私は見る。でも、テレビだぞ。大勢の国民に訴える今後の未来に、英語使ってどーするんだ。

 かっこいいよ。こんな姿でインタビューされる立場は眩しいよ。でも、大臣なら国民の理解できる日本語をまず喋れないか。そこへの配慮がない成功者が理想の街づくりを語る構図は、成功したから次は宇宙に飛びたいという夢を語るIT社長と似たものを感じる。

 宇宙もいい、ストラディバリウス購入もいい。けれど、成功者がさらなる大きな夢を語る度に、この国のデータが語る貧困層予備軍たちが占める日本の未来は、格差が広がる一方なんだろうなぁと確信してしまう。

 そもそもの話になるが、女性活躍大臣は男性でも全然問題ない。

 現状は、「ズルい」生き方がどうやら正解なのだ。そのズルさを見破られているとしても、記録も記憶もない、と言い続ければ勝てる。モリカケ問題にいつまで引きずられているんだ、もっと国際的な視野で評価しろ、という声もある。これは、足元を見ずに、海外の視察団を夢見る大臣、宇宙を夢見るIT社長の発想とダブる。

 成功者は似ている。安倍総理は国際的視野で日本を語り、片山さつき氏は理想都市を語り、IT社長は宇宙を語る。

 だがそもそも論として、この赤字国家をどうするか、少子高齢化をどうするか、未来に待つ貧困をどうするか、といった足元を声高に訴えかける成功者は私の記憶にはない。成功したら空を見上げる。そして次なる構想を練る。構想がなければとりあえず宇宙を飛びたいと願う。だから成功したのだとも言えるのかもしれない。そういえば地方創生の担当大臣でもある片山氏。理想の街づくりの前に、今あるシャッター通りの、たった一軒でもシャッターを上げてみるにはどうしたらいいか、腹案はおありだろうか。