どうしたんだ。日本ではいつからこれほどトイレのニーズが高まったんだと訝しく思いつつ、「キャンセル待ちという方法がございます」というので、待つ覚悟で出向いた。

ちょうどキャンセルが!?

 広い入口にスタッフが5人ほどおり、見渡したところ、客は2組。

 「予約できず来たのですが」

 間髪入れず受付スタッフが言う。

 「ちょうどキャンセルが出ましたので、今からご覧いただけます。ではまずアンケートをお書きください」

 個人情報を含め、まず、指示された事項を書き込まねば見学できないシステムになっているらしい。

 説明係の女性に案内され、いざトイレのショールームへ。

 ん?

 不思議なことに、今流行りのタンク一体型ではなく、旧式のトイレタンンク分離型を勧められた。

 なぜ最新型ではなく旧式を私に勧めるのかを聞いた。

 「それは、アンケートに、現在ご使用のトイレのすべてが気に入らない、と、お書きでしたので。現在お客様はタンク一体型をご自宅でご使用ですので、それが気に入らなければ過去の分離型になるからです」

 この女性と、これから進めることになる、とても丁寧で、しかしなかなかに不毛な会話を予感し、肩が落ちた。

 「もちろん、現在のが気に入らないから新しいモノを選びに来たのです。が、何が気に入らないかの詳細も聞かず、いきなりお客様には旧式を、というのはいかがなものでしょう」

 そして、自宅トイレの気に入らない箇所を、改めて具体的に伝えた。