ご相談

次々出てくるスポーツ界の裏事情や不祥事。これだけ続くと、何か共通する理由があるのではないでしょうか?

30代男性

遙から

 全日本剣道連盟の居合道部門で、八段(これが最上位)への昇段審査などの際に、審査員に受審者が現金を渡していたことがわかった。

 昇格にあたりその前に審査員に金銭を渡す慣習は、果たして問題なのか。

 バスケットの選手たちがアジア大会で犯した不祥事については、「税金で行う競技だから」身を律せねばならない、という処罰の理屈が付いていたが、居合道はオリンピック競技ではない。

 “気持ち”としての付け届けを周りがけしからんと叩く対象にしていいのだろうか、と考える機会になった。なぜなら、日本は付け届け文化が根付いているからだ。

慣習と不正の分岐点は

 居合道をスポーツと見るか、古典文化と見るか。スポーツならば「審査員に金銭など、そんな不正はあってはならない」という理屈はストンと納得できる。が、古典文化、古典芸能に近い領域ならば、例えば日本舞踊の名取や茶道や華道の師範免許をとる時に技術や心構えを“審査”してもらい、その際に、けっこうな額の謝礼めいた金銭授与があるのは世間でもよく知られている。

 私自身、それらの免許を獲得する時に、謝礼で支払う金額の高さに目を向いたことがある。

 私の技術を見てもらう前に、手渡す。そして、免許を得る。
 家元制度で成立する古典芸能関係の付け届けは、封筒と新札を束ねて鞄に入れて持ち歩くくらい、カネをばらまくものだ。

 「はい。慣習ですから」がまかりとおるか「不正だ」になるかの分岐点はどこにあるのか。