ある番組で「小池氏と親交のある男性」評論家が登場した。そろって嫌な女だと言う男性ばかりの中で、いや、いい人だよという具体的なエピソードを聞いてみたかった。解説用のパネルには何と書いてあるのか楽しみにしていたが、その解説は残念なものだった。

 「ラーメンが好き」「カラオケが好き」

 …なんなんだ。いったい。

 私はもっと具体的に性格的にいいところを教えてくれとせがんだ。出てきた言葉は

 「アイデアマンだ」

 それは能力であって、性格じゃない。クールビズのアイデアとか、そんなことは皆知っている。アイデアウーマンじゃないかというのも置いておく。

 そうこうしながら食い下がっても、男性目線で言う小池氏のいいところは最後まで出てこなかった。少なくとも、私の得心の行く言葉には出会えなかった。

都合の悪いことをくるんで捨てるな

 発見その2。組織の男性たちには女性の力を測る力がない可能性が高い。

 男性たちのいう“嫌な女”が、原因ではなく結果としての“嫌”であるなら、その“嫌”に私は希望をかけてみたい。ものすごく嫌われてほしい。

 私自身も萎えるような本当に嫌な女なのかもしれない、という疑念は払拭できないが、それはひとまず脇に置き、彼女が画面に映るたびに、「今日はどんな嫌なところが見れるのだろう」とワクワクしている。

 女が組織に圧勝し、その女性を「嫌な女」とだけ言っているようでは、未来はない。組織の力は、なぜその嫌な女の力に破れたのか。その現実を認め、嫌な女が発揮した力の本質を真剣に考えなければ、組織はどんどん支持を失っていくだろう。

 発見その3。オトコはオンナに負けることを絶対認めたくない。

 厄介なのは「オトコのプライド」か? しかし、「オンナに負けるのはプライドが許さない」系のプライドは、もはや過去の遺物だろう。オトコだろうがオンナだろうが、勝ちは勝ち、負けは負けと現実を受け入れ、そこから次を考えなくては。

 どこをどう探しても、共感できるところはラーメン好き、程度の分析ではなく、なぜ、ここまで嫌な女に惨敗したのか、“嫌小池”の男性たちは「負けた」ことを受け入れる素直さ従順さ謙虚さを持って、嫌な女の力とはどういうものかを教えてほしい。

 嫌な女の力が、澱んだ諸々を流すのに必要なら、大いに使えばいい。都合のいい女の力だって、どんどん使えばいい。結局、見えてきたのは、オンナの力を生かせないオトコの組織の現実だ。そしてそれは、政治の世界だけのことではないだろう。

 皆さんの組織は、オトコにとって都合の悪いオンナを「嫌な女」という言葉にくるんで、思考停止に陥るような「嫌な組織」になっていないだろうか。

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