身体づくりとはそれぞれ人体実験のようだと毎日感じている。私の目標は、アンチエイジングとか、容貌とか、そんなチャライ音色のものではない。ほしいのは絶対音感のように、“絶対健康”。そして100歳時代を生きてみる。他の誰でもない、この私が見てみたいのだ。

 そうはいっても絶対健康の100歳ってそもそも可能なのか。それを含めて実験をしてみたい。

 昔、亡き父が元気な頃「100歳まで生きる」と言い、ステーキをガンガン食べ、タバコをガンガン吸い、酒もガンガン飲んで、脳梗塞になった。父の夢は叶わなかった。その時代の健康法は紅茶キノコくらいだった。そういう時代だ。次世代の姉は「運動よ!」と言い、腰椎をやられた。そういう時代だ。

過去は1秒でも早く捨て去るべし

 次は私の時代だ。仕事、女子会、運動、の時代。

 今の時代はやたら紫外線を怖がるが、私はそれを全身で浴びながらこの猛暑をジョギングしている。「災害レベルの暑さです」とアナウンスされても、私はタンクトップと短パンで炎天下を太陽浴びて走る。シミができる恐怖より顔に風と太陽を感じる爽快感を手放したくはない。

 人はしょせん今の時代の健康情報を頼って生きるしかなく、その健康情報というのが、次の時代には必ず古くなる。人体はもっと総合的な影響下でどうやら動いている。時代遅れが予見できる情報の過信より、実験と失敗を繰り返しつつ、自分の身体に耳を傾けることが最も手堅い研究だと思っている。健康でいることとは、生涯続く研究テーマだ。

 過去に生きる他人が言うことを鵜呑みにするより、自分で仮説を立て、試す。
 若々しく見える人はきっとそうしている。

 仕事も、生き方も、健康も、その極意は似ている。
 過去はとっとと捨て、今日を生きる、だ。
 まず今夜は、腹巻の実験だ。

遙洋子さん新刊のご案内
私はこうしてストーカーに殺されずにすんだ

私はこうしてストーカーに殺されずにすんだ

ストーカー殺人事件が後を絶たない。
法律ができたのに、なぜ助けられなかったのか?
自身の赤裸々な体験をもとに、どうすれば殺されずにすむかを徹底的に伝授する。