「子供を産まないほうがいいなんて、絶対、あとで後悔する」

 これを、呪い、と、言います。
 たいてい産んだ女性が言いがちな言葉だ。女性が女性に呪いをかける。「絶対後悔するわよ」と。

 この国は呪術師がいる未開の国のようだと感じた。特に子を産みたくてもできなかった不妊治療経験者とっては、あまりに無慈悲な言葉だと思う。女性による女性への配慮さえ足りないこの呪いを前に、女がおっさんを責められるのか、ということだ。

産めないことにはさまざまな背景がある

 不妊治療に挑戦する過程にはいろんな事情があるが、あえておおざっぱに言ってしまえば、競争社会で働き適齢期に産みそびれたからだ。競争しながら産めるほど、あるいは、競争しながら結婚しその後に出産できるほど、「産む」ということに対して寛容な職場ではないのは芸能界だけではないだろう。「できた」「おめでとう」と言われながら番組からどれほどの女性が消えていったか。活躍するママタレントなどは消えた数に比べたら少数派だと私は見積もっている。

 私なんかは典型的な産みそびれ派だ。一生懸命働いていたら、あっという間に産みそびれた。私が「産めなかった」と騒ぐ度に、産んだ側の女性たちがコソッと教えてくれたことがいくつもある。