紹介のされ方に傷つき、即、他の生徒に揶揄られた途端、高齢女性は気落ちしてしまったという。

 気落ちしながら、「職業に尊卑はないのは分かっているんですけどね」とさらに肩を落とす。

「介護はうちに」

 そして、女性が高齢で、すわ寝たきりか、という状態からやっとの思いで脱出して立ち上がり、絵画教室に通うという社会参加をしたにもかかわらず、その事情を私から伝え聞いていた男性は、女性に言った。

 「介護の時にはうちに言ってください。妻がケアマネなので」と。

 その介護から這い上がって絵画教室に来た女性はダブルパンチのように介護ビジネスの営業にうなだれて帰宅したという。

 私は、その知人にクレームを入れた。

 理由はひとつ。「配慮がない」だ。だが、先生と生徒という力格差の前で、知人は自身の配慮のなさを自覚はできなかった。彼はこう解釈した。

 「あの人は、そんなに脆弱なナイーブな気にしすぎるタイプなのか」と。