私も激しい咳の時期があったが、仕事の時にはしっかり咳止め薬を飲み、咳を押さえた。

 だが、自然治癒を過信する健康体は、ずっと咳をしながらもマスクで“いつか治る日”まで過ごそうとする。

ウイルス再訪

 病院に行かない人の特徴に、自己免疫力の過信がある。それはひとつの生き方で自由だ。漢方に頼る人もいるように、あくまで自由だ。だがそれと、他人にうつすかどうかは別だ。

 もうそろそろ咳も治まりかけてきた時、マスクをするか、しないか。確かな基準はない。

 エステティシャンは、健康への自信があるらしく、1週間でマスクを外した。

 「もう大丈夫です」と言った。だが私は風邪の咳のしつこさを経験しているので、1週間で咳が完璧に止まるとも思えなかった。ケアを始めてすぐ、コン、コン、2度、エステティシャンは強い咳をした。

 「あ。やっぱりマスクしますね」

 私は思った。

 …もう手遅れだ。今の2回ですごい数の菌がこの狭い部屋に飛沫と共にばらまかれた。私は高い確率でうつるに違いない…。

 そして、また、風邪になった。また、喉の痛み→熱→咳、という、おなじみの風邪コースを歩むハメになった。

 通してながめると、健康に自信のある人、自己免疫で風邪など治せてきた人、風邪など些細な病気だと思っている人、止まない咳が特別ストレスにならない人、それと、自分がバイ菌扱いされたくない人。そういう人たちが、風邪になっても、どれほど咳が出ても、マイコプラズマ級の咳が出ても、マスクをしない。

 そして、私のように体力に自信のないタイプ、病気になったら一日でも早く治したいタイプは、風邪もうつりやすいし、いつもマスクする防御態勢をとる。

 それを誤解する人は、私を病人だと思ってしまう。

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