悪いとされることをするな、とは言わない。同じ人間だ。不倫を叩く人間にも、おそらくそれなりの割合で不倫経験がある人もいるだろうが、それも問わない。悪いとされることをするなら、はっきり、それを自覚して、応援してくれた人たちを傷つけないよう必死に隠せ、ということが言いたい。
私自身、正しく生きろなんて人様に言える生き方をしているわけでもない。ただ、売れないタレントの悲哀を知る自分としては、10社とCM契約しながらよくそれだけ脇を甘く過ごせたなという奢りが見える。これも、若くして売れたタレントならではの勘違い、錯覚とも言えよう。モロ出しの時代において、圧倒的好感度の高さで食ってきたタレントがどう復活できるかは、今後の言動にその手がかりがあろう。
自分は誰か
モロ出たなら、モロ謝れ、の時代で、モロ出た以上、総叩きに遭う感情的な時代だと知ろう。そして"事務所は"は関係なく、"自分が"どうであるかを"自分の"言葉で語るチャンスのある時代ともいえる。
一番傷つけたのは誰か、が、わからなくて謝罪会見もへったくれもない。今回、最も傷ついたのは妻であり、最も損害を被ったのはスポンサーだ。
今回の騒動から見えてきたもの。それは、自分が誰であり、その自分がどれくらい世間で悪いとされることをしていて、それで最大傷つくのは誰で、最悪の事態に自分はどうすべきか、の、シュミレーションのなさだと私は考えている。彼らが罪を犯したというなら、最初の"自分が誰であり"を忘れたことにあろう。

『私はこうしてストーカーに殺されずにすんだ』