昔から不倫男が常套句で使ってきた「別れるから待って」という言葉は今、「卒論」に置き換えられて、かえってその邪悪さがLINE上で浮き上がる。

 周りへの配慮が必要ないLINE上の「無邪気な幸せ会話」は、暴露された途端、邪気そのものに変貌する。

 損だ。タレントとしてとても損だ。

 LINEはタダで、メールは一通3円ほどかかるという。3円を惜しんだわけでもなかろうが、3円かけて秘密が守れるなら(これも確かではないが少なくとも今回のような暴露の不様さよりマシか)、そこケチるなとも言いたい。

 これだけ不倫の中身が露呈する、ということが、今の時代の危険さだ。

モロ出しの時代

 ここまで「モロ出し」にされると、その流れの中でどれほど敏速に謝罪会見をしようが、モロ出しを見せつけられた側の気分の悪さは払しょくしきれるものではない。その結果が、CMの降板という結果に繋がると私は見ている。

 「不倫」→「降板」ではない。

 「不倫」→「モロの醜悪」→「収拾できなさの判断」→「降板」だ。

 もし、石田純一氏の時代なら、ここまで好感度が下がったとは思いにくい。実際、下がっていないし。

 つまり、今は「モロ出しの時代」だと認識しておいたほうがいい。

 謝罪会見にもそこの認識の甘さが露呈する。「誤解」とか「友達」とかいう言葉で謝罪として会見している。

 ここに私は事務所の判断がどうしても見える。

 モロ出しの時代を認知していれば、中途半端な会見になっただろうか。とっとと謝り、なんでもいいから謝り、ボロが出ないように記者の質問は禁止してとにかく謝って、CM降板の被害を最小限に食い止めたい、という事務所サイドの焦る思いが見えた。

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