2018年9月1日、マケイン米上院議員の葬儀で弔辞を読む娘のメーガン・マケインさん(写真=AP/アフロ)
2018年9月1日、マケイン米上院議員の葬儀で弔辞を読む娘のメーガン・マケインさん(写真=AP/アフロ)

 さて、マケイン上院議員が事前に弔辞を頼んだ相手が、もう一人いる。彼の娘であるメーガン・マケインさんだ。彼女の弔辞は、韻の使い方や語句の繰り返しなど、質の高い美しい英語の見本のような文章であり、またそれが故人の娘としてのあふれる思いと相まって、実に心を動かす素晴らしいものだった。

 ご興味がある方は、ネット上で容易に探せるので、ぜひご覧になることをお勧めしたい(特に、最初から12分強を経過したあたりから)。少しだけ、引用してみよう。

「ジョン・マケインのアメリカはずっと偉大である」

“The America of John McCain is generous and welcoming and bold. She is resourceful and confident and secure. She meets her responsibilities, she speaks quietly because she is strong. America does not boast because she has no need to.

The America of John McCain has no need to be made great again because America was always great.“

[私訳:ジョン・マケインのアメリカは、(周囲に対して)寛大であり、友好的であり、そしてまた大胆に挑戦もする存在です。臨機応変で、自信に満ち、どっしりと構えています。自らの責任を果たし、その強さゆえに、静かに語ります。アメリカは自慢げに語ったりはしません。そんなことをする必要がないゆえに。ジョン・マケインのアメリカは、「もう一度偉大になる」必要などありません。なぜなら、アメリカはずっと偉大であるから

 最後の部分は、言うまでもなく、トランプ大統領を名指しにはしないものの、彼に対する強烈な皮肉になっている。この部分では、弔辞であるにもかかわらず、聴衆から拍手がわき、それが長く続いた。

 ライバル2人に加えて、最愛の娘に自分の弔辞を頼み「私はどうすればいいの」と聞いた娘に対し、「おまえが、いかに勇気があるかを聴衆に見せてやればよいんだ」と答えたというマケイン氏。ごくごく個人的には、自分の娘にこのような弔辞を読んでもらえるということが、本当に素晴らしいと思うし、ちょっぴり羨ましい。