性別、出身国、キャリア…何の多様性が寄与するのか

 この調査結果と分析の中で、さらに面白いと思ったのは、■図表2だ。

■図表2 6つの多様性タイプごとのイノベーションへの影響度
出所: ミュンヘン工科大学とBCG(ボストン コンサルティング グループ)が2016年に行った共同調査。対象は、ドイツ、スイス、オーストリアの171社。必要な情報が得られた98社について分析した。
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 ■図表1の横軸である多様性指標には、6種類の多様性タイプが含まれている。取締役会(ないしそれに準じるもの)の構成員がどれくらい多様かを、以下の項目について評価して、指標に取り込んでいる。

・ 性別
・ 出身国
・ キャリアパス(複数企業で働いた経験)
・ 産業(調査対象企業が属する業界以外の業界で働いた経験)
・ 年齢(年齢層の拡がり)
・ アカデミックバックグラウンド(学位の種類等)

アカデミックバックグラウンドの多様性は、ほとんど関係ない

 ■図表2は、この6つの多様性タイプのそれぞれについて、それがイノベーションにどれだけ影響度が高いかを、統計的に分析した結果だ。

 イノベーションにつながる相関度が高いものが4つ。あまり関係ないものが1つ。マイナスの方向に相関するものが1つ、という分析結果になっている。産業、出身国、キャリアパス、そして性別の多様性が高ければ、イノベーションにプラスになっている。アカデミックバックグラウンドは、ほとんど関係なく、年齢(の拡がり)はマイナス効果をもたらしている、ということらしい。