本気で活躍してもらうための「目的の再定義」

 そこに、幻想を共有しないミレニアム世代(私は、日本の場合、平成生まれ、と読み替えても良いと思っている)が社会人として登場してきた。デジタルネイティブとして、メディアよりも個々人が仕事や会社を評価する情報を信じる層。大企業志向は残っているものの、最優秀層の一群が起業やソーシャルビジネスに向かう層。

 彼ら、彼女らを引き付け、リテインし、さらに本気で活躍してもらう。このためには、Purpose(目的)の再定義がどうしても必要となる。マズローの言うもっとも高次の欲求を、「この会社で仕事をする」ことを通じて、どう満たすことができるのか。会社の価値観やビジョンと、個人にとっても「目的」がどう整合するのか。こういったことを、一般論ではなく、個々の企業が問い直し、個別解を作り、伝えていく。これが重要なのだと思う。

「制度」と「目的」の整合性次第で、効果は一変するかも

 人事マネジメント上の「制度」部分の手直しも、この「目的」との整合性次第で、効果の高さ低さが変わってくるのではなかろうか。

 前回触れた「本気」で取り組む異才活用と併せ、手間はかかるし、容易ではない。しかし、将来にわたる「ヒト」を通じた競合優位性作りを考える経営者の方々にはぜひご一考いただけないかと思う。

 こういったことに取り組む企業が増えることで、日本の社会が全体として、デジタル革命の嵐を乗り切り、より(経済的にも精神的にも)豊かになる可能性が高まると信じている。