経済の成長スピードが速いサブサハラ各国

 少しだけ、実例を挙げておこう。

 まず、変化の速さ。低開発イメージが強いサブサハラ各国。具体的にはサハラ砂漠以南の49カ国を指すのだが、2000年代には、実に年率5.8%の経済成長を遂げている。十数年で、経済規模が倍になるスピードだ。その後、世界的な資源価格下落の影響下でも、2015~17年に年3~4%の成長が予想されている。

 アフリカ各国間の違いも、イメージのずれが生じる原因となる。

 IMFの2014年ベースの統計によれば、購買力平価ベースでの一人当たりGDPアフリカ上位3カ国は、
赤道ギニア 3万2千ドル
セイシェル 2万6千ドル
ガボン   2万3千ドル
と、中進国以上、先進国に極めて近いレベルに達している。

 ところが、下位3カ国を見ると、
中央アフリカ 607ドル
コンゴ    704ドル
マラウィ   780ドル
とアフリカ内上位国の30分の1以下であり、地域内でも極端な違いがあることが明白だ。

 さらに、各国ごとの違いと変化の速さとが掛け算になることも多い。たとえば、1990年代半ばに民族紛争、その後の大虐殺が大きく報道されたルワンダ。21世紀に入り、民主選挙が行われ、政情や治安はまったく違ったレベルで安定している。女性の社会進出も大きく進み、閣僚の26%、国会議員の57.5%が女性だ。世界銀行のビジネスのしやすさのランキング(Doing business)でもルクセンブルグについで62位。中国の84位やベトナムの90位よりもはるかに上に位置づけられている。

 今回のTICAD Ⅵは、実は初めて日本ではなくアフリカ、ケニアで開催される。これに合わせ、日本のさまざまな企業が参画するアフリカ域内の国を超えた地域インフラ整備のイニシアティブも打ち出される模様だ。

 日本で行われたサミットとは違い、放っておくと、メディアでもあまり取り上げられずに終わってしまうかもしれないが、ぜひぜひ、我々も注視し、さまざまな広報・マーケティングを世界各地で行ってほしいと思う。これを通じて、アフリカの変化、そして各国さまざまな実状について、少しでも日本国内での理解が進むことを期待したい。

 さらに、ぜひとも日本のこれまでの貢献も含め、広く日本ブランドを高める機会になれば良いなと考えている。もちろん、読者のみなさまの中にも、非常に詳しい方はいらっしゃるだろうが、より広い方々がアフリカと日本について、知見を高めてくださることを期待してやまない。