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GAFAに対して強まる批判の末路は…?(写真:AFP/アフロ)

 明けましておめでとうございます。

 本年も、引き続きご愛読よろしくお願いします、と言いたいところだが、当コラム、日経ビジネスオンラインの全面刷新に伴い、今回が最終回となる。2010年4月から2019年1月まで、前身の「経営レンズ箱」も含めれば、2006年6月以来、随分と長期間に渡って、あちらこちらに飛びまくる話を読み続けていただき、本当にありがとうございました。

 感謝の念に堪えません。

 さて、2018年後半からTech titan(いわゆるGAFA、すなわちGoogle、Amazon、 Facebook、 Appleを中心とした超大手テクノロジー企業)に対する批判が強まり、とどまる所を知らないかに見えた株価も変調をきたしている。

 ユーザーのデータプライバシー、海外勢力による世論誘導への意図せざる関与、リアルの世界における雇用への悪影響、国を超えた取引への課税強化など様々な要因があるが、各社への危惧に通底するのは、「データ寡占」への懸念だろう。これに、米中のテクノ冷戦、EUのデータプライバシー規制、そしてたび重なるサイバー攻撃(への不安)、といった要素が加わり、彼らへの逆風は強まる一方に見える。

2017年に予見したことが実現

 巨大化・寡占化した米国テクノロジー企業への逆風が吹き始めるだろう、という内容をはじめてこのコラムで書いたのは、2017年7月24日付の記事でだった。

 そこでは、アマゾンがリアルの小売業の雇用を脅かしていることに対して、批判が強まってきたことに触れ、その上で、過去、工業化の時代の初期に巨大寡占企業をコントロールすべく独占禁止法が生まれたように、Tech titanらのデータ寡占に対しても同様の規制が加わる可能性について述べさせていただいた。

 ついで、2018年2月1日付の記事では、デジタルエコノミーに対する猛烈な逆風が吹く予兆が出ており、根拠なき熱狂状態にある時価総額もいずれ調整局面が訪れるだろうと書いた(もちろん、その後に本当のデジタル革命がやってくる、と信じている旨を述べて、稿を終えている)。

 今では、彼らに対する逆風や市場調整は、様々なメディアで当然のことのように語られているが、上記の2つのコラムが出た段階では、記事自体、正直なところ、散々な評価だった。

 直接・間接に、「新しいデジタル時代のことがあまりわかっていない老人」扱いをされたことまである。的を射たご批判はしょっちゅう頂くし、そうではない場合も、あまり気にしないようにしているのだが、この時は、ちょっとへこんだ(笑)。

 ただ面白いもので、こういう記事を書いたことを覚えてくださっている方もいらして、「どういうふうに、先を読んでいるのですか」といった質問をいただいたりもする。今回は、私の手の内、というか、自分なりに変化を読むために考えていること、やっていることについて、いくつか触れてみたい。最終回ということで、ご容赦ください。