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非大卒の活用は国家的な課題

 階層の固定化は、学歴視点でもより深刻な問題となっている。

 先週から、日本経済新聞新聞の「やさしい経済学」というコラムを大阪大学教授の吉川徹氏が担当しているのをご存じだろうか。テーマは、「学歴と人生の格差」だ(以下、内容抜粋)。

●成人から還暦まで(1950年代後半〜1990年代後半生まれ)の4大卒以上は全体の34%。短大・高専卒を含めても46%で半数以下。
●年齢別人口構成(人口ピラミッド)は紡錘型から、高層に2つの展望台(団塊世代と団塊ジュニア世代)を持つ「東京スカイツリー」時代に突入する。
●現役世代の総数は、今は総人口の半数強だが、団塊ジュニアが高齢人口になる2040年には4割弱にまで低下。
●「大学進学は不確実な投資」である日本においては、非大卒が半数を占める状況は今後もおそらく変わらない。大卒層と比べて転職や離職が多く、無職や非正規雇用の割合が高い非大卒層の活用を考えることは近未来に向けての喫緊の課題。

 2020年には成人人口の10人に8人が40代以上、10人に6人が50代以上ということはわかっていたけど、学歴を加えると別の暗い気持ちに襲われる。減っていく現役世代の約半数を占める非大卒の人たちが、切り捨てられた状態のまま放置されたら日本はどうなるのか……。

 吉川先生も指摘していたとおり、学歴の低い人ほど非正規雇用の比率が高く、低賃金労働者になりやすい。その傾向は、全く改善されないどころか、年々高まっているのである(総務省「労働力調査」)。