まずはトランプ大統領の就任翌日、全米各地で開催されたウィメンズ・マーチで検索件数が増え、映画「ワンダーウーマン」でも注目され、ハリウッドのセクハラ疑惑と続いたことで爆発的に増えた。

 セクハラ問題が「フェミニズム」に繋がるということ自体、日本人には「???」なのだが、実は「フェミニズム」の解釈が、日本は世界と異なる。

 日本での「フェミニズム」は、
「女性の社会的・政治的・法律的・性的な自己決定権を主張し、男性支配的な文明と社会を批判し組み替えようとする思想・運動。女性解放思想。女権拡張論」(広辞苑)
 と説明され、「男女平等」の文字は見当たらない。

 一方、欧米では「性別(男女)平等」の意味が入ってるのが一般的。岩波書店に書き換えを申し入れる署名運動が広がり、2018年1月発行予定の広辞苑の改訂版で説明文を書き換えることになった。

 また、昨年、日本人女性へのセクハラに関する厚生労働省(労働政策研究・研修機構が実施、「妊娠等を理由とする不利益取扱い及びセクシュアルハラスメントに関する実態調査結果」)の調査で、全体のおよそ3分の1に相当する女性が職場でセクハラ被害に遭っていることが明らかになったときも、日本では結果が報じられただけで、男女平等に言及するメディアはなかったし、調査結果をセンセーショナルに取り上げることもなかった。

 しかしながら、数多くの海外メディアはこぞってこの問題を「男女差別」として報道。

 「3分の1がセクハラされたって、すごくね?」とばかりに、“Shocking Number(ショッキングな数値)”というタイトルで紹介し、「こんなに多いのは日本の女性が、差別されているからだ!」と、働く女性の男女格差を賃金や雇用形態、管理職の数字などから説明し、「日本には男性のセクハラに耐える女性が多い」といった論調で展開したのだ(「フォーチュン」)(ウォールストリート・ジャーナル)。

 セクハラ=男女差別という視点で捉えれば、ゴシップから社会問題に広がっていくだけに、日本メディアの取り上げ方は少々残念に思う。

仕事関係絡みのセクハラ、後を絶たず

 いずれにせよ、セクハラ問題に悩んでいる女性は相当に多い。

 そのほとんどは「職場での性的な発言、執拗な食事の誘い」と「飲み会での性的な発言、おさわり」。

 年齢により受け止め方は若干異なり、

  • 20代、30代の若い女性は「会社のオジさんどうにかなりませんかっ!」という怒り、「上司(=オジさん)にセクハラされて…困っています」という困惑や恐怖を、
  • 40代以上の女性は「下手に拒絶すると、“自意識過剰”とか思われそうだからやり過ごしているけど……キモい」と不快感を抱いている。

 特に仕事関係者の飲み会が増えるこの季節は、不愉快な思いをしつつ、「サラリと流さないと大人気ないと言われる」と、我慢しているのである。

 同じように悩む男性もいて、私自身、同世代の女性が男性部下に性的な発言をしているのを何度か目撃し、「ああ、やだやだ。自分もあんな“セクハラオバさん”にならないように気をつけなきゃ」と自戒するわけだが、被害者は「女性」が圧倒的多数で、深刻度、量ともに「オジさん加害者」が大半を占める(だから無視していいと言ってるわけではなく、今回は女性問題を扱う、ということですので、あしからず)。

 「職場では真面目なのに、酒が入るとただのスケベなジジイです。大口契約取ってきた女性部下に『○○さんは色気があるから、ハニートラップで落とした』とか言うんですよ。