今回は「経営者が経営できなくなる時」というテーマで、あれこれ考えてみる。

 ちょうど2カ月ほど前、大手メーカーに勤務している中間管理職の人たちとちょっとした会合があった。
 参加者は4人。うち2人は海外駐在経験者である。

 会合ではさまざまな情報交換に加え、“無責任な上司”の話で盛り上がった。

 というのも、ちょうど「瀕死の部署を再生したら、左遷されちゃった!」の回を公開した直後で、「あれ、メチャメチャわかります!」と1人が言い出した途端、「うちもうちも!」と“上”への不満が吹き出したのである。

●「うちの会社ってちょっと儲かると、すぐ経営コンサルタントを雇うんです。でも、それって現場には何の役にもたたない。現場、現場で課題は違うし、仕事は常に想定外の連続です。はっきり言って意味ない。意味があるとすれば、効率化とか生産性向上に『ちゃんと取り組んだ』と、上が満足するってことぐらいです」

 「えっと、コンサルにはどれくらい払うんですか?」(河合)

 「正確な数字はわからないけど…、億は払ってますよ」

 「それくらい払ってるでしょうね。うちもこないだもコンサルが入りましたよ。ずっと隣にいるから邪魔でしょうがない(笑)」

存在感ゼロの社長に存在意義はある?

●「今の社長ってやたら数字に強いんですよ。それはそれでいいんですけど、数字のことしか言わないから、何を考えているかのメッセージが全然伝わらない」

 「社長のメッセージって、年頭の挨拶とかそういうのですか?」(河合)

 「毎週、月曜朝に社長から社員全員にメールが届くんですよ。数字ばっかで最後まで読める人、いないと思います。っていうか、読もうって気にもならない」

●「いやいや、うちはメールはないけど社長の顔も見たことないですよ。ホントに存在してるのか? って、部下が疑うほど存在感も影響力もないですから(笑)」

 「うちは逆です。やたらと出たがりで、年頭に役員一同が全国を回って講話するんです」

 「トップが一つひとつの現場に行くだなんて、いい会社じゃないですか!」(河合)

 「でもね、どこに行っても同じことしか言わないし、社員と交流の場もないんですよ。テレビ会議でいっせいにやれば、現場の負担が減るのに~ってみんなグチってますよ」

●「うちは海外の支店を年に1回社長が回るんですけど、国賓並みの待遇で迎えなきゃならない。わけわからないでしょ」(←海外駐在時の話)

 「うちはそこまですごくはないですけど、お付きの人が多すぎ。現地のスタッフは“マイケル!”って呼んでますよ」

 「マイケル??」(河合)

 「マイケル・ジャクソンです(笑)」

 ……etc、etc。

 トップが聞いたら凹んでしまうかもしれないけど、これが“現場の声”です。