ふむ。子供のころ電車の中で時折みた光景である。
“授乳”という言葉に「歴史的」という一大事を思わせる接頭語が付いたことに個人的にはいい意味で笑ってしまったのだが、この見出しにはもっともな理由がある。
オーストラリア議会では2016年、議会規定が改訂され、子供を持つ母親や父親が子連れで議場に入ることが認められるようになった。
議員が水を飲むように赤ちゃんもミルクを飲む。
「赤ちゃんがお腹を空かせたから議場で授乳したの(by ウォーターズ議員)」――。ただそれだけなのである。
ちなみにイタリアのロンズーリ議員の“同伴出社”はこんな具合に記録されている→こちら。
どれもこれもなんだかとってもハッピーな空気が漂ってくる。いいね、コレ。
一部の議会では「つえの持ち込み」も禁止でした
ついでと言ってはなんだが、西日本新聞が熊本県内の地方議員や首長、街の声を取材しているので紹介しておく→こちら。
賛否に関しては、全体では「反対」6割に対し「賛成」が2割、「どちらとも言えない」が2割だった(サンプル数は60人)。
政治家と一般人を比べると……、
県議、市町村議員などは「反対19人、賛成2人、どちらでもない5人」であるのに対し、
街の声は「反対16人、賛成10人、どちらでもない8人」と賛成派が増える。
否定的な意見はメディアで報じられたものと似たり寄ったりで、
- 「議員が規則を無視するなんて言語道断」
- 「もっと丁寧に進めるべき」
- 「行動を取る前に、規則を変える働きかけをすべき」
- 「議長に事前に相談すべきだった」
など、極めて“優等生的”なモノ。
西日本新聞の記事でちょっと興味深かったのが、つい最近まで「つえの持ち込み」を禁止していた南阿蘇村議会の男性議員の意見だ。
「女性の社会進出を考えれば、こうしたケースを想定した規則の改正も必要。子どもが議会活動の足かせになってはいけない」。
あまり大きく報じられていなかったので、ご存じない方も多いかもしれないけど、昨年まで「凶器になり得る」との偏見から一部の都道府県議会では「つえの持ち込み」を禁止していた。
2015年に障害者団体などから「今の時代に合っていない!」と要望が出され、昨年改訂されたのだ(要望書のPDFファイルは→こちら)。
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