河合 薫(以下河合):本日はお忙しいところありがとうございます。「宮内さんと対談したい!」と担当編集者にダメもとで言ってみたら、即オッケーがきて……正直驚いています。
宮内 義彦 オリックス シニア・チェアマン(以下宮内):ええ、どうも。恐れ入ります。いやね、私も「なんで私なのかなぁ?」と思いましてね。でも、なにか面白そうなのでお会いしようと(笑)。
河合:はい、なにか緊張気味でいや~な汗が出てるんですけど。ちょっと失礼な質問もあるかもしれませんけど……お勉強させていただきます。
宮内:こちらが、試験を受けているようですけれどね(笑)。
河合:す、すみませんというか、ありがとうございます。
実は、2年ぐらい前に宮内さんが田原総一朗さんと対談している記事を拝見させていただきまして。こちらのコラムでも取り上げさせていただいたんです。(「経営者をクビにできる社会に?!」 “大物”の正社員解雇論の深意)。
その中で特に私が興味を持ったのは、宮内さんの組織内にある「既得権益」についてのお話でした。
今回、私が上梓した『他人をバカにしたがる男たち』のメインテーマは、その「既得権益」をリソース(対処資源)としている人たちなんです。一言でいうと、既得権益を振り回すような「ああはなりたくないなぁ」と思う人にならないためにはどうしたらいいのか? について、他人をバカにしたがる人=本書で言う“ジジイ”を反面教師に綴っています。
しかしながら、それらは組織を下から(部下目線)、横から(同僚目線)、つまりは私の専門性の立場から捉えた内容です。宮内さんには是非とも組織を上から見おろす視点で、拙著での“ジジイ”、既得権益にしがみつく人についてのご意見をいただきたい、と考えております。
宮内:ジジイ問題に、“大ジジイ”が答える、という筋立てですか(笑)。
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