「意志力」がなければ、困難は乗り越えられない

 ちなみに別紙には、「うわぁ!ステキ!」と、嬉しくなるような彼の“思い”が書かれていた。

 彼は「まだ、100%明確になっていない」と言っていたけど、それでいいのだと思う。だって、「自分がどうありたいか?」「自分がどういう価値観の下で自身のキャリアを形成するか?」といった人生上の価値観、すなわち意志力は、個人の内部に宿る内的な力。その存在にまずは気付き、どんどん掘り起こしていけば、やがて明確になる。

 大抵の場合、なんらかの壁にぶつかったときにこそ、「そうだ。これだ!」とはっきりする。

 私は常々、困難とは“ストレスの雨”であり、それに対峙する“傘”をたくさん持っている人がストレスに強い人である、と言ってきた。

 ストレスに対峙する傘には2つの置き場所がある。自分の心の中にある「傘=内的資源」と、自分を取り囲む環境にある「傘=外的資源」だ。

 内的資源は「内面に潜在的に存在する、知識や信念、才覚」のこと。意志力とは、まさしく内的資源なのだ。

 「意志力のある人は、『どうやれば解決できるか?』と、具体的な解決策を考えて、実行してる」――。彼が分析したとおり、この内的な力なくして、厳しい仕事を成し遂げることも、困難を乗り越えることも、容易ではない。

 個人的には、彼の調査で、自分が信念をもって訴えてきたことが、実証されたようでうれしかった。

 だから、ライブ(=講演会)はやめられない。同じ話をしても、受け手次第で化学反応が起きる。それが今回のように、私自身の糧になる。

 それは、私の意志力がさらに強固になっていく瞬間でもあり、「また、がんばろう!」と勇気が出る瞬間でもあり。とにもかくにも、いろんなことが上手くいかなくて折れそうになっていた心に、息吹を吹き込んでくれた彼に、心からありがとう!と感謝した。