かつて1985年時のデータに基づき分析した際、新中間階級の人たちは、仕事や収入への満足度は低く、特に収入に対して満足と答えたのはわずか12.3%しかいなかった。
さらに、世の中に対して、公平あるいはだいだい公平と考える人が比較的多い一方で(43.2%)、性別、学歴、思想信条といった個別の要因にもとづく不公平の存在には敏感だったと分析されている(『現代日本の階層構造1・社会階層の構造と過程』、橋本健二)。

 この頃の日本社会が誰もが「もっと上に行ける。もっと稼げる」と思っていたので、新中間階級の仕事や収入への不満は、「現状を打破したい」という前向きな気持ちになったに違いない。そして、時代を経て「新中間階級」はある種の、特権階級になってしまった。

豊かさを“運よく”手に入れた人たちをどうすればいいのか?

 「恵まれた家庭環境に育ったからであって、特に彼らがもともと能力的に優れていたからではない」50代前後の新中間階級の人たちは、肌で特権階級の“居心地の良さ”を感じているのだ。

 私はこれまで50代以上のベテラン社員の方たちの意識を前向きにするための策をアレコレ考え、提案してきた。だが、今回、冒頭の新種の“意識高い系”オジさん、あるいはジジイのリアルと、詳細なデータに途方にくれている。そう。社会的地位や収入という物理的な豊かさを“運よく”手に入れた人たちをどうすればいいのか?えらく混乱している。

 おそらくこのコラムの読者には、新中間階級に属する人が多いように思う。
 リアルな気持ち、意見、反論などお聞かせいただければ幸いです。
 よろしくお願いします。

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