新人の珍行動を真似る40代……これじゃ職場崩壊だ

 おっと、ご存じない方のために、こちらは説明しておかねばなりませんね。

 「貴重なお話ありがとうございます!」の略語が、「キチョハナ感謝」。学生が就活で多用しているもので、「『本日は貴重なお話有難うございました!私、○○大学××学部の▲▲と申します!』といった使い方をすると評価が上がる、らしい。

 昨年、本気で内定をめざす女子大生就活アイドルグループ「キチョハナカンシャ」が結成され、話題になった。彼女たちは就活の様子をSNSで公開しており、「内定目指してTOEICの勉強始めました~」「オトナと上手く話ができるように池上彰さんの『大人の教養』を読みました」などなど、かなり意識の高いアイドルである。

 さて、話を戻そう。

 30歳前後の社員たちによると、珍行動をとる新人ほど残業に敏感に反応し、さらに、それを真似る40代がいるのだそうだ。そして、何よりもそれが困る、と。

 「新人ならまだ自分たちが教育できるけど、40代には何も言えない。このままでは学級崩壊ならぬ、職場崩壊になる」

 そう一様に声を揃えた。

 

 え? な、何? 新人の珍行動が、テーマじゃなかったのかい?

 はい。残念ながら、そのとおりです。というわけで、今回は「40代が真似る“珍行動”」から、アレコレ考えてみようと思う。

昭和63年生まれいわく「平成生まれには付いていけません」

 「今の若い人たちって(注:話してくれている彼女は28歳です!)、「残業=ブラック」と考えているから、やたらと仕事とプライベートに線を引きたがるんです。会議の途中なのに、『ちょっと用事があるんで。あとはメールでお願いします』と普通だし、こないだなんて社長の訓辞の途中で、気がついたらいなくなっていました。二言目には、『それって残業手当つくんですか?』と聞いてきます」

 「自分のテリトリーにこだわるから、自分の仕事以外は絶対にやらない。例えば、資料のコピーをお願いするでしょ。するとコピーだけして、机の上に放置する。ホッチキスくらいして持ってきてくれると思って待っていると、『僕の仕事じゃありません』ってあっけらかんと言われちゃいます。ものすごい世代間ギャップを感じてしまって。私、昭和63年生まれなんで、平成生まれには付いていけません」

 「極めつけは親から会社に、電話がかかってきたことです。『うちの子が疲れているみたいなんですけど、ブラック企業じゃないですよね?』って。わけがわかりません。そんなの息子に聞いてくださいって感じでしょ? しかも、頭に来るのがそういった若い人たちの(注:繰り返しますが、彼女は28歳です!)問題行動に、上も気がついていながら、何も言わないこと。下手に注意して、ブラックと言われるのが恐いんですよね~」

 「しかも、上が問題行動を放置するから、40代の人たちが若い人たちと同じ行動をとるようになってしまったんです。さすがに役職についている人はないですけど、平社員の40代が退社時刻の30分前から帰る準備を始めたり、会議中に気がつかれないように帰ったり。学級崩壊ならぬ、職場崩壊です。その人たちの仕事を、残された私たちでやらなきゃなので、日々、仕事量だけが増えていってます。……また今年、新人の珍行動が相次ぐかと思うと気が重い……」

 以上が座談会に参加してくれたうちの、1人の女性が話してくれたことである。

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