老害問題はむしろ「ミドル社員」に

 「うちの社長は81歳です。長期政権です。もういい加減退いて欲しいと思っていたのですが、むしろ問題は社長だけじゃなく、周りなんじゃないかって。そもそも老害って何なんでしょうね……」

 こう嘆くのは中小企業に務める部長職の男性である。

 老害。いやな言葉だ。個人的には、「老」に「権力」というものがかけ算されたとき、結果的に「害」になる、と考えていたのだが、どうやらそれだけでもないらしい。

 彼曰く、
「老+保身=老害」
なんだと。
老害はむしろ「ミドル社員」だというのである。

 “保身”は、今やミドルを語るうえでのキーワードだ。

 そこで今回は、「老害と保身」について、アレコレ考えてみます。

「老害度チェックリスト」で確認してみよう

 まずは、“笑うに笑えない”と笑ってしまった、ちょっとしたテストから紹介する(ややこしい? 笑)。

 次の10項目の質問に、「○」「×」で答えてください。

(1)自分の若いころと比べ、つい若い世代の仕事のやり方に口出ししてしまう

(2)つい自分の体験談や自慢話をしてしまう

(3)以前の人間関係を引きずり、昔の部下や後輩に、命令口調で話してしまう

(4)経験が豊富にあるので、若手にはできないことが自分にはできると思う

(5)デジタル技術にうとく、エクセルやパワーポイントの資料作成を人に頼んでしまう

(6)電話を取るのは若手の仕事だと思っている。電話に出ても相手の言葉にいらいらして、横柄に話してしまう

(7)定年後も働く理由について「家にいると妻や家族が嫌がるから」「健康のため」など、周囲の士気が下がることを言ってしまう

(8)冗談のつもりでも、「給与が半分になったから、仕事も半分しかしない」など、やる気を疑われる発言をする

(9)人の話を聞かなくなった、とよく言われる

(10)「この仕事は自分に合わない」と、与えられる仕事のより好みをする

 はい、アナタはいくつ「○」でしたか?

 実はこれ。昨年、日本経済新聞が掲載した「老害度チェックリスト」。「愛される高齢者に」という小見出しがつけられたその記事によれば、6つ以上「○」は「立派な老害」(笑)。3つ以上なら「老害候補」なのだそうだ。

 「ひえ〜、ホッとした。老害候補で収まったよ」――。こう胸をなで下ろしたア・ナ・タ!安心するのは早い。

 老害の一番の問題は「自己認識のなさ」、だ。つまり、このテストで「立派な老害」と判定された人より、むしろ「老害候補」の方が「本当の老害」である可能性が高いのである。

「確かに〜〜。いるいる!うちの上司。バブル世代に多いよね〜!本人に自覚なし、間違いない」
「若いヤツにだってこういうのいるぞ。うちの部下なんて、5つくらい当てはまるぞ!」
「そうだよ、2、8、10、なんて、ゆとり世代、全員当てはまるだろ!」

 ええ、結構いますね。こういう方。

 というわけで(どういうわけ?)、先ほどの300人超の従業員を抱える中小企業の部長さん(50代後半)の話をお聞きください。