電車の窓をこじ開け、脱出し、線路を歩いて1時間運休

 事件がおきたのは、1週間前の12日午前8時頃。

 JR常磐線の綾瀬駅で乗客がホームから転落したため、駅の警備員が非常ボタンを押し、電車は綾瀬駅の手前300メートル付近で停車。その後、停車中の列車に乗っていた男性が「会社の大事な会議に遅れてはならない」と、自力で列車の窓を開けて線路上に降り、綾瀬駅に向かって歩き始めた。

 あわてた運転手は駅員に連絡。男性は保護され、110番通報で駆けつけた警視庁綾瀬署員が男性を事情聴取し、厳重注意。

 このトラブルで常磐線各駅停車は運転を見合わせ、午前9時17分ごろ、運転を再開。常磐線上下線計41本に最大約1時間の遅れが出て、6万4000人に影響が出てしまったのだ。

 ありえない……。一本電話を入れれば、すんだはず。

 なのに、彼は「窓をこじ開け、そこから脱出し、歩く」というありえない決断をしてしまったのである。

「30分前に着く」派vs.「30分前行動=ブラック」派

 当然、車内で待たされた乗客たちは、男性の行動に怒り心頭。

 「ふざけるな」「どんだけ大事な会議なんだ!」「社畜か!」「オッサン、頼むぜ!」などなど、怒号、批判、罵倒が、ネットであふれかえったのは言うまでもない。

 一方、ごく少数ではあったが、「部下に普段から遅刻厳禁と厳しく言っていたんじゃないか?」「一世一代をかけた会議だったんじゃないか」と男性を思いやる人たちもいた。

 すると今度は、その“優しさ(といっていいのか?)”に、ネット住民たちは一気に反応。
「そんなに大事なら、電車遅延を想定してもっと時間に余裕を持つべきだ!」
「数本早い電車に乗るのも常識の範疇」
「新人の頃から50歳の現在まで、私は必ず会社には30分前到着している」
という意見も飛び出し、ネットは「何があっても大丈夫なように、早く家を出ろ!」と盛り上がった

 で、これで終わりかと思いきや、今度は…、
「なんでいちいち遅れるかどうかわからない電車に合わせて、行動取らなきゃいけないんだよ」
「社畜大国ニッポン」
「ブラック企業がなくならない理由は、これか!」
「その分、賃金上乗せしろ!」
などなど、「会社には30分は早く着く=美徳」vs.「30分前行動=ブラック」論議が始まったのだ。