自分の足に最高にフィットしたスニーカー

 ポルシェに乗った印象を一言で表すと、「自分の足に最高にフィットしたスニーカーを履いて走る」という感じですね。足全体がスッと包み込まれて、何のストレスもなく自然に足が前に出るような感じ。軽くて、適度に反発力があって、トントントントンとどこまでも走って行ける感じ。フェルさんもトライアスロンをやるから分かりますよね。最高のフィッティングで走れる最高のランシューズ。ポルシェはそんなクルマです。

 ターボだから踏めばとんでもない馬力が出ます、ひとたびアクセルを踏みつければ、陳腐な言い方ですが、ロケットのように爆発的な加速を味わえます。でもそれよりも凄いのがブレーキです。世界で一番効くんじゃないですか、どんな速度領域からガン踏みしても怖くない。ブレずにピタッとまっすぐに止まる。電子制御でブレないんじゃなくて、もともとクルマの持つ性能で止まる感じです。

 そしてブレーキからアクセル、アクセルからブレーキへのコンビネーションが抜群に良い。ラグがないんです。クルマが自分の運転の先読みしているんじゃないか、と思うくらいに早くスムースに切り替わる。良いですよ、ポルシェは。本当に買ってよかったと思います。これ、あと2年で車検が来るんですが、おそらく自分のクルマ所有史上初で車検を受けると思います。なんか手離したくない。離れたくないという恋愛感情にも近い感覚がありますね。つまりはそれほど良い訳です。

ドアを開くと、富の象徴であるTurboのロゴがお出迎え。

 最新で最速のポルシェに乗っていると、徐々に古いポルシェが気になり始めました。すごくカッコイイですよね。古いポルシェを大事に乗っている人は、みんなお洒落に見える。工業製品って、必ず経年劣化をするものですが、ポルシェの場合は、それすらも味になる。経年劣化じゃなくて、経年変化。年を重ねるごとに味わいが出てくる。街の風景はどんどん変わっていくけれども、古いポルシェはそのままで一切変わらない。これほど街に溶け込むクルマもないでしょう。ポルシェと一緒にいい風に歳を重ねて行ければ素敵だな、と思います。

 このターボは貴重な左ハンドルだから、当分とって置こうと思います。ポルシェジャパンからは、ともかく強烈に右ハンを進められましたが、ずっと左に乗ってきましたからね、これを手放すのはもったいない。え?フェルさんこいつを狙っていたんですか?それは残念でした。他を当たって下さい(笑)。フェルさんも早くポルシェを買って、一緒にドライブに行きましょうよ。

 野郎同士のツーリング。絶対に楽しいですよ。運転そのものが楽しいクルマって、そうそう出会えないじゃないですか。そういう意味では、あの横領理事長にも感謝しています。あの夫婦と会わなければ、ポルシェに乗っていないかも知れませんからね。え?今ですか?刑務所にいるんじゃないですか。ポルシェは自分のお金で買わなくちゃダメですよね。横領したカネじゃイカンです(笑)。

一声で100万オーバーの超高級オーディオ、Burmester。いい音がするって、そりゃそうでしょう。高いんだから。

 取材の直前にコツンとやってしまった白のポルシェターボ。
 首都高を「走りながら考える」計画は流れてしまいましたが、いい話をうかがうことが出来ました。横領犯夫妻からポルシェを勧められたエピソードなど、なかなか聞けるものじゃありません。さすが町田くん、持ってます(笑)。最新、最速のポルシェに乗ったことにより、古いポルシェに目が行くという話も実に興味深い。年末は彼と鍋をやることになっている。クルマ談義に花が咲きそうです。

 今年も大変お世話になりました。
 2018年もいい年にしましょう。
 それではみなさまごきげんよう。
 良い年をお迎え下さい。