絶好調のポルシェは利益率もダントツ


 ポルシェが絶好調である。

 2016年。ポルシェAGの販売台数は、SUVのカイエン、クーペの911、そしてセダンのパナメーラ等、全てを併せてトータル23万7778台である。この数字は前年度比6%増と立派なもので、売上高は4%増の223億ユーロ、営業利益は14%増の39億ユーロ。そして本業の儲けを示す営業利益率は実に17.4%(!)である。

 我が国の自動車メーカーの中で、最高の利益率を誇るSUBARUでさえ、(ほぼ)同時期の営業利益率は12.4%である(その前年は17%台に乗っていたのだが、円高にやられてしまった)。ポルシェの高収益体質がご理解いただけよう。

あまたある自動車メーカーの中で、屈指の利益率を誇るポルシェ。現在は豊富な資金をEV関連の開発に充当していると言われている。

 ポルシェの快進撃は今年も続いている。

 今年1~9月期の売上高は、170億1000万ユーロで前年比4%増。営業利益は30億ユーロで、同じく5%の増加である。ハッキリ言って大儲け。向う所敵ナシの状態だ。そこのけそこのけポルシェが通る、である。


 ポルシェの高い利益率に貢献しているのは、マカンでありパナメーラでありボクスターである。金看板の911ではない。それでもポルシェと言えば911(実はこの私の勝手な思い込みは、後のインタビューで見事に覆されるのだが……)だ。やっぱりポルシェ。いつかはポルシェ。例え紅白歌合戦で「商品名を歌うのはまかりならぬ!」、と車名を強制変更させられようとも(往時、山口百恵は「真っ赤なポルシェ」を「真っ赤なクルマ」と変えて歌わされたのだ)、ポルシェはスポーツカーの頂点であり、世界中のエンジニアのお手本であり、男の夢である。

世界中のエンジニアの憧れでありお手本である911

 個人名は明かせないが、複数の国産スポーツカー開発責任者が、異口同音に「やっぱり目標はポルシェ」と明言している。

 「凄いんですよね、何もかもが。妥協がないんですよ、一切の妥協が。“ここまでやるか”って感じですね」

 「やっぱりウチも(ポルシェの車体を)買ってきて、リバース(リバース・エンジニアリング:バラバラに分解して、微に入り細に入り調査すること)掛ける訳じゃないですか。そうするともう、愕然としちゃう訳。あー、ウチじゃここまでできねぇや、って。設計とか部品とかだけじゃなくて、もう組み立てからして全然違う」

 「え?フェラーリとどっちが凄いかって?ははははは。フェルさん、あんたホントに分かってないねぇ。ポルシェはスポーツカー。フェラーリは工芸品。比べること自体がナンセンスだって。あんた本当に素人だね(笑)」

 今回試乗したのは、ポルシェ911カレラGTSである。ご存知かどうか、現在の911は、特殊なスポーツモデルの一車種を除き、全てターボ車である。いわゆるダウンサイジングターボで、「あのポルシェの水冷化」以来の大変化である。

ポルシェも遂にダウンサイジングターボに。エンジンフードを開けても何も見えない。「素人は余計なことをせんでよろしい」ということか。