前回のインタビューでは、荷物の積み降ろしの便をより良くするために、軽バン初のピラーレスを採用したところまでお話を伺った。今までの軽バンは助手席側のスライドドアを開けると真ん中にドンと大きな柱が立っていた。N-VANは、それを取り払ったのだ。

 無論ただ柱を取っただけでは、ボディ剛性が確保できない。側面衝突時の強度も心配だ。
 何かしらの手を打たなければならない。まずは前回の最後のセンテンスから。

ホンダN-VANの開発者、本田技術研究所の主任研究員、古舘茂さん(写真左)とフェル。
ホンダN-VANの開発者、本田技術研究所の主任研究員、古舘茂さん(写真左)とフェル。

ピラーレスだと重くなる?!

古舘さん(以下古):(N-VANのホワイトボディ重量は)みなさんの予想よりも結構重いと思いますよ。

F:何十kgも違う。

:違いますね。うん。何十kgレベルで違う。補強もそうですが、N-VANはピラーレスですから。実はあれ(の補強)が結構かかりますし。

F:N-VANの元になったN-BOXは……ピラーがありましたっけ?

N-VANには助手席後ろ(画像手前側)にBピラーがなく開口部が大きい。荷物の積み卸しに便利だが、ボディ強度には不利なので引っ張り強度が高い「ハイテン材(高張力鋼板、High Tensile Strength Steel Sheets)」を用いて補強している。
N-VANには助手席後ろ(画像手前側)にBピラーがなく開口部が大きい。荷物の積み卸しに便利だが、ボディ強度には不利なので引っ張り強度が高い「ハイテン材(高張力鋼板、High Tensile Strength Steel Sheets)」を用いて補強している。
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こちらはN-BOX。Bピラーが存在する。
こちらはN-BOX。Bピラーが存在する。

:ええ、N-BOXはBピラーが付いています。それを取るとまたウェイトが増えてくる。
 いま軽バンでピラーがないのはこのN-VANだけです。乗用でも軽のピラーレスはタントだけじゃないかな。

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