広報星野嬢:写真がいるんですよね。ササっとお願いします。

編集I:すぐに用意します!ほらヤマグチさん早く。マスク出して。グズグズしない。すぐ動いて!

マスクをかぶって写真をパチリ

G:マスク……。それを被って写真を撮るのですね(笑)。いったいそのマスクはどこで……?

F:ワンオフの特注品です。3万7000円もしたんです。タイガーさんと同じところで作りました。あの、タイガーさんってご存知ですか。ええもちろん初代の。僕1回飲んだことあるんです。新日のプロレスラーで空中殺法の……。

編集I:早くしろってんだよ!

(写真:陶山 勉)

 こんな感じで45分間はあっという間に過ぎてしまいました。本当にあっという間です。

 原発が噴いて多くの外国人が海外へ避難する中、逆行するように日本に戻ってきて、さらに被災して大きなダメージを受けた工場へ駆けつけたゴーン氏。私の「なぜ?」の質問に対して、世にも不思議そうな表情で「なぜ?」と聞き返し、「私は日産のCEO。当たり前のことをしたまでです」とサラリと言ってのけました。

 尊敬する浅田次郎先生のご著書に『天切り松 闇がたり』という作品があります。その中の最高傑作「百万石の甍」で、大工の棟梁が吐く名台詞があります。
 「棟梁てのァな。いつだってこうして棟木の上で玄能をふるってっから棟梁ってぇんだ。地べたから偉そうに見上げてああせえのこうせえの言った日にゃ、建前はみいんな花清のビルディングみたいに歪んじまわあ。わかったか、このくそったれが」というものです。カルロス・ゴーン氏は、いつまでも棟木の上に立ち続ける棟梁なのではありますまいか。たとえ花清のような大ゼネコンにまで会社が成長しても、決して地べたに降りたりはしない、大の字が付く棟梁なのでは……。

 この人が日本の首相に就任したら、もしかしたら再生のスピードはうんと速まるかも知れません……などとあらぬことを妄想してしまいました。