火を噴いた無資格者による完成検査問題

 しかしまあ、なんとも大変な時期に火を噴いたものだ。SUBARUの無資格者の完成検査問題である。めでたい東京モーターショーの開催中。しかも当欄連載の真っ只中である。インド人もビックリのタイミングではないか。

 日産自動車と比べると悪質度合いはだいぶ低いらしいが、イカンものはイカン。報道は徐々に、「そもそもそんな検査なんか要るの?」「他の先進国ではやっていない」「国交省の、国交省による、国交省のためのルール」なる、まるで自動車メーカーが被害者であるかのような論調に変わりつつある。

 うーん、それもなんだかなぁ……と思っていたら、前号のコメント欄にハタと膝を打つような、実に的を射た投稿があった。以下、一部を引用する。

 ―引用―

 「完成検査を陸運局ではなく、メーカーで行うための国との契約を蔑ろにした」のがこの問題の根本です。陸運局で一度でもユーザー車検を通したことのある人ならば車検で行われる検査を持って安全に走れる車という水準は担保できないのを理解できると思います。したがって、これは「メーカーと国との契約」の問題なんです。

 長年無事故無違反の運転手が免許更新せず、無免許状態で運転しても運転技術上問題ないのでおおごとではないと、言っているのと同じです。免許更新は儀式であって運転技術の担保ではありません。我々は免許と言う契約を国とすることで公道を運転する権利を得ることが出来ます。

 同じようにメーカーも国に完成検査の契約を結ぶことで公道を走行できる車を販売する権利を得ることができるのです。

 いやもう全くもっておっしゃる通り。昨今の論調の何とも言えないモヤモヤ感は、この方の投稿を読むことでスッキリと解消した。このように理路整然とした分かりやすい投稿は本当に有り難い。ありがとうございました。勉強になりました。どこかで一杯やりながら、ゆっくりクルマ談義でもしたいものです。マジで一杯行きませんか?最近ハマっているとても良い居酒屋があるんです。編集部経由でご連絡をお待ちしています。


 フェルディナント(以下、F):インプレッサとしては5年ぶり、プラットフォームという観点からすれば13年ぶりのフルモデルチェンジです。構成部品の刷新率、とでも言うのかな。前モデルと比べて、実際に部品はどれくらい新しいものに変わっているのですか?モデルチェンジと言っても、コストの問題もあるので、同じ部品を使い続けるケースは多いですよね。

 井上(以下、井):今回95%くらいを刷新しています。僕の覚えている限り、共用した部品でパッと見で分かるものはシートヒーターのスイッチくらい。あれは前のモデルと同じものが付いています(笑)。コネクターとかハーネスとか、汎用部品は同じものを使っていますが、造れるものはほぼ新しく造り直しています。

 F:95%を刷新!開発期間はどれくらいかかったのでしょう。

 :4年ですね。丸4年くらいかかりました。ただ、先行開発としてプラットフォーム自体はさらにその2年くらい前からやっています。基本的に、プラットフォームまで含むフルモデルチェンジは10年かかってやっているので、およそその半分ぐらいから始めるというイメージです。前に言った通り、プラットフォームは10年から15年ぐらいでサチってしまうので。

 F:もうエンジン変えても、サスをイジっても、これ以上良くならないよ、ムリにイジっても、逆に違う場所にしわ寄せが行ってしまうよ、というお話ですね。

 :そうです。もうプラットフォームごと換えなきゃダメだよねと。それでイチから全とっかえした、というのが今回のモデルチェンジの一番の特徴です。

 F:それがSGP(スバルグローバルプラットフォーム)であると。

 :ええ。結局人間が感じる走りの質―――つまり真っすぐ走るとか、きっちり曲がるとか、不快な振動が出ないというような部分―――僕らそれを「動的質感」と言っているのですが、(古いプラットフォームの)現行レヴォーグなんかは非常に高い次元で実現しています。実現してはいるのですが、もう既に背反が出かねない領域までやり尽くしてしまっている。これ以上良くするには、もはやサスだブッシュだという話ではなくなってしまったんです。もう根こそぎズボッと変えるしかない。

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