軽妙洒脱な講師の先生のお話

 1級の講習は、学科2日、実技1日のコースで構成されている。学科の授業は朝9時から夕方の5時まで、昼休みをはさんでミッチリ行われる。かくも長時間、机に向かって勉強することなど何年ぶりだろう。しかし軽妙洒脱な講師の先生のお話は非常に興味深く(もちろんこれは個人差があるのだろうが……)、実に楽しく勉強することができた。

机に向かって勉強するのは本当に久しぶりだ。(編集部注:実技を含めてフェルさんがマスクをかぶっているのは撮影のために特別な許可をいただいています)
楽しく授業を進めてくれる講師の先生

 1日目は2級の人と一緒に勉強する。1級の試験は、2級の試験プラスアルファという形で行われる。受講者は文字通りの老若男女であり、下は20代の若い女性から、上は70代(と思わしき)ジェントルマンまで様々である。「海にゴミを捨てるのはやめましょう」というような、そりゃ当然でしょーという問題から(こんなことも試験に出るから疎かには出来ないのだ)、遭難時の救助の求め方まで、内容は多岐にわたる。ここまではまあ、なんとかなりそうだ。

 問題は2日目の1級講習である。メンバーが昨日の半分以下になり、既に2級免許を持ち、1級にステップアップを狙う受講者が二人ほど増えている。女性は一人だけだ。

受講生の年齢層は本当に幅広い

 一級では海図を学ぶ。支給された受講キットの中には、三角定規が2つとコンパスが入っている。コンパスを触ることなど40年ぶりだ。そういや小学校の時に、同級生の額にあるホクロを、コンパスの針で「取ってやるよ」と「ムリヤリ」ほじくったことがあったなぁ。たくさん血が出たのにホクロは取れず、先生に大目玉を食らったことがある。

 さて、2日間の学科講習が終わると、翌週は楽しい実技講習である。実際に船に乗って、操船するのだ。

 今日は美人の女性講師である。嬉しい。さあ先生、早速船に……と、その前にロープワークの勉強である。基本中の基本であるもやい結びにクリート止め。いかり結びに8の字結びと、合計で8種類の結び方を勉強する。これらの中のひとつが試験にも確実に出るのである。キチンと練習をしておかなければならない。

ロープワークのお勉強。ぶきっちょなのでなかなかうまくできない。

 ようやく船の実技である。乗船の前に、船の状態を点検する。「前部ヨシ!」「外板ヨシ!」「船尾ヨシ!」と声を出して確認していくのだ。うんうん。こういうビッとした感じは良いぞ。電車の運転手が指差し確認する要領だ。

乗船前は入念に船体をチェックする。

 実技講習は生徒3人に講師の先生1人の割合で進められた。受講生の一人は、既に会社で船を所有しておられ、「自分も操縦したくなったので」、免許を取得するのだという。すごい会社があるんですね。

 実技講習は、小型船舶の取り扱い、基本操縦、応用操縦の三部構成である。取り扱いは、先に述べた発航前船体点検や発航前エンジン点検。係留のしかたや、エンジンの始動など、「船が動くまで」を学ぶ。

エンジンまわりと燃料タンクのチェックも重要だ。海でエンコしたら遭難してしまう恐れもある。
船上でのロープワーク。うまくいかない・・・。

 基本操縦は発進、増速、後進、蛇行など。速度を上げてカーブを切る練習なども行う。うーん、これは気持ちが良いぞ。徐々に盛り上がってくる。

美人先生がポイントをおさえ、的確に教えてくれる(毎回美人先生とは限らない)。