ジャーマンブランドは二刀流、こちらは二律双生で
旭:はい。ですから50歳代で、かつ、こういったFセグメントのクルマに慣れた方を狙っていくには、やっぱりこのぐらいのデザインにしておかないと刺さらないと思うんです。「LSってやっぱり旧態依然としているよね」とか言われちゃうと、新しい人は来てくださらないので。
F:旭さんが狙っている、「50歳代で、かつFセグのクルマに慣れた方」って、今はどんなクルマに乗っていると見ておられますか?
旭:メルセデスのSやBMWの7に乗っている方もいらっしゃいますけれども、最近だとCLSであったりとか、6シリーズグランツーリスモであったり、そういうクルマですね。それらを選ぶ方々の琴線にも触れなきゃいけません。メルセデスやBMWなどの競合他社さんは、伝統的な3ボックスセダンを今でもキチンと作っている。一方でCLSのような4ドアクーペも作っている。2つを構えることで、どちらかにお客さんを吸収しようということをやっている。
F:なるほど。メルセデスとBMWは伝統的セダンと4ドアクーペの二本立てで、顧客を吸収しようとしていると。


旭:はい。でもレクサスはそうじゃないと。初代のLSが貫き通した「二律双生」という、相反する事象を高い次元で両立させるという考え方をデザインに適用しようよと。それで、今回は、3ボックスセダンとしての居住性も、4ドアクーペのような流麗なデザインも、どちらもしっかり担保するということで、先にお話ししたパッケージになったということなんですね。両面を取って、レクサス唯一無二のデザインでお客さんを魅了しようと。そういう気持ちでやってまいりました。
F:なるほど。それでアクチュアルはどうでしょう。実際に顧客年齢の引き下げには成功されたのですか?
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