広報:有田さん:スミマセン。ちょっとあの時間の方が…….

F:ややや。今日は長くなったなぁ……。それでは最後に読者の皆様に一言お願いします。

:まず乗って欲しいです。長いこと付き合って頂けるクルマに仕立てたつもりです。

 プリウスという特別なクルマに乗るのではなく、試乗で普通に乗って頂いて、一台のクルマとしてご自分の感性に合うかどうかを試して頂いて、購入を考えて頂きたいです。そして実際に納車されたら、二カ月に一回くらい給油するときに、「あ、そういやこれはプリウスだった」というふうに思ってくれれば僕ら幸せです。これが僕らの本当の、プリウスを開発するときの思いなんです。

 いやぁ、面白かったですね豊島さんのお話。

 豊島さんが火消し役として前任者からプリウスの開発をバトンタッチされた際、開発方針を大きく変えたため、アチコチに歪が出たので、各部署に「謝罪行脚」に出掛けたというエピソードを覚えておいででしょうか。

 本編では書きませんでしたが、豊島さんはその時、頭を丸めているのです。丸坊主になって、キッチリとケジメを付けてから各部門を回ったのです。50すぎの偉いエンジニアが坊主になって謝罪行脚ですよ。行きつけの床屋さんも、「ダンナ。何があったんですか?」と仰天していたそうです。会社の人だって、そりゃ驚きますよね。「どうしたんだ、お前」と。

 これ、トヨタ話のですよ。いかがわしい飛び込み営業の会社の話ではなく、天下のトヨタの、しかも金看板であるプリウスのチーフエンジニアの話です。

 いったいどうなっているのでしょう、最近のトヨタ。トップにお話を伺うまでは、この「トヨタ地獄」を閉店できません。

 ということで、豊田章男社長のインタビュー、引き続き鋭意ラブコール中です。

 それではみなさまごきげんよう。

日本でも古いクルマを維持しようという動きが活発化

こんにちは、ADフジノです

先日、8月5日から7日までの日程で、幕張メッセにおいて「オートモビル カウンシル 2016」が開催されました。これは、国産、輸入車を問わず歴史的な名車を展示、そして販売も行うという“日本初”のクラシックカーイベントです。9つの自動車メーカーをはじめ17のクラシックカー専売店が出展していました。

何が日本初なのかというと、これまで日本でもクラシックカーだけを展示するようなイベントはありましたが、自動車メーカーと販売店が横並びで展示を行い、複数のメーカーの最新モデルと旧車が同時に展示されるようなものはなかったのです。目指すは、いまや自動車メーカーもこぞって参加するチューニングカーの祭典「オートサロン」のクラシックカー版といえばわかりやすいでしょうか。

各自動車メーカーは自社のヘリテージに着目した展示を行っていました。まずトヨタは、今年で生誕50年を迎えた「カローラ」を展示。本稿でも話があったように、現在プリウスに負けじと新型の開発が進められているようですが、しかしこの初代モデルもなかなかに魅力的。赤い内装が洒落てます。

歴代のカローラの開発責任者と1966年に誕生した初代モデル。現在カローラは海外生産が全体の9割以上を占め、世界154か国で販売されるグローバルカーとなっている。2015年の販売台数は134万台で、某自動車メーカー1社分に相当するという

フィアットブースでは新型「アバルト124スパイダー」が発表されました。これはご存知のとおりマツダロードスターをベースにしたモデルで、生産もマツダの工場で行われます。イタリアンデザインの国産車というわけです。そもそも124スパイダーは1960年代に生まれた2シーターオープンカーであり、1970年代にはWRCに参戦し活躍したことで有名になりました。その名車の復活というわけです。

新型「アバルト124スパイダー」のエンジンはフィアット製の1.4リッターターボでロードスターよりパワフルな170ps/250Nmを発揮。価格は6速MT仕様が388万円、6速AT仕様が399.6万円。手前の赤いモデルがルーツとなるフィアット124スパイダー

そして、なんと本イベントで最大のブースを構えていたのがマツダ。ミュージアム風の展示は見どころ満載でした。ご覧になりたい方は、ここでは紹介しきれませんので、どこかで検索してみてください。

マツダではまずロードスターのハードトップ版MX-5 RFを公開。そして、この場でNDロードスターの開発責任者・山本修弘さんの退任&後任への引き継ぎ式が行われました。そこであとを継ぐのがなんと、ロードスターのチーフデザイナーである中山雅さんというから驚きました。チーフデザイナーが開発責任者になるという異例の抜擢は、いまのマツダがいかにデザインに注力しているのかということの現れでもあるでしょう。ちなみに山本さんは今後もロードスターアンバサダーとして、ロードスターの普及活動に尽力されるそうです。

前開発責任者の山本氏(写真中)と、新任の中山氏(右)。左はデザイン本部長の前田氏。「デザイナーですのでエンジニアリングのことは詳しくありません。しかし、私はロードスターを最も愛している人間だと自負しています。私のガレージには初代NAとNDロードスターが仲良く並んでいます。これまでロードスターとともに過ごした時間や経験をもとに、“守るために変えていく”挑戦を続けていく」と中山氏は話していた

そしてもう1つサプライズな発表がありました。初代NAロードスターのレストアサービスとパーツの維持供給について、正式に検討を開始。今後トライアル期間を経て、2017年度後半のサービス開始を目指すといいます。これ、以前、山本さんがインタビューでも話されていたことなのですが、ついにマツダが動き始めました。

こういった古いモデルへの部品供給やレストアサービスといった取り組みは、フェラーリやランボルギーニやアストンマーティンやポルシェといったスーパーカーメーカーでは行われていますが、それはそれは高価なものです。日本でもホンダが初代NSXのリフレッシュプランを行っていましたが(現在は一時休止で今年10月1日よりの再開がアナウンスされている)、メーカーとして、しかもロードスターのような比較的安価なモデルにこうしたサービスを始めるのは画期的な試みと言えます。

また同会場ではボルボもこうした取り組みを開始することを発表しました。ボルボ・カーズ東名横浜(東京都町田市)内に、クラシックボルボのためのワークショップ“KLASSISK GARAGE (クラシックガレージ)”を開設、100/200/700/900シリーズといった古いモデルを中心に、エンジン整備、ボディペイント、一般修理、定期点検、車検等を実施するといいます。これは本国にはない、日本独自の取り組みだそうです。ボルボ・カー・ジャパンの木村隆之社長がプライベートでP1800を手に入れたことをきっかけに、古いモデルの大切さを痛感し、実現にこぎ着けたそうです。

木村隆之社長と所有車のP1800。ボルボのヒットモデル850やこのP1800のリフレッシュの模様は特設サイトで紹介されている

このようにいま日本でも古いクルマを維持しようという動きが活発化しています。朽ち果てる運命の単なる“中古車”がこうして、後世に継がれる“クラシックカー”になるというわけです。