トライアスロン用の自転車も積める

 早朝の自宅。後部座席を倒して貨物スペースを広げ、トライアスロン用の自転車を積み込んだ。蒲郡のトライアスロン大会に出場するのである。長い角の生えたトライアスロン用の自転車も、前輪を取り外しただけで積載可能である。ここでもやはり「大きくなったなぁ……」と嘆息した。

 トライアスロンの旅は結構荷物が多くなる。自転車にヘルメットにウェットスーツ。シューズは自転車用とラン用の二種類が必要だ。更にスイム用ゴーグルにサングラスにゼッケンベルトに補給食に空気入れにスペアタイヤに……とやっていると、何かしら忘れ物をしてしまう。

 私は過去に前輪を忘れるという大ポカをカマしたことがある。今回の忘れ物は積んだはずだったヘルメットである。幸いなことにトライアスロン仲間の中島資太氏が名古屋からご自身のメットを持参で応援に駆けつけてくれた。持つべきものは頼りになる友人である。

後部座席を倒せば、前輪を外しただけでTTバイクの収納が可能である。今回の忘れ物はヘルメットである。

 早朝で交通量の少ない世田谷通り。NHK放送技術研究所手前のガソリンスタンドで軽油を満タンにする。昨日受け取ったばかりで燃料に不安はないのだが、今回は満タン方式で燃費を計測しようと思う。

 給油を済ませ、技研の前を左折し、砧公園の信号を左折。公園沿い狭いワインディングを快適に走る。足回りは非常にしっかりとしており、建付けの良いボディはピシリともミシリとも鳴かない。開口部の大きなハッチバックのクルマで、この剛性感は大したものだ。「ちゃんとしてるなぁ」というのが走り出しの感想である。

 環状八号線を右折。じきに東名と首都高を繋ぐ陸橋が見えてくる。信号を右折。やや強くアクセルを踏み込み、東名入り口の坂を一気に駆け上がる。グワッと湧き上がるような、重く力強い加速。ガソリン車のようなカーンと切れの良い加速ではなく、モリモリジワジワと力がみなぎりあふれ出てくるような独特の加速。

 同じディーゼルでも、私の乗っている力強いけれどもバカ重い(車重2.5トン)加速とも違う。ガソリンエンジンを目指したようなデミオのディーゼルとも違う。これは気持ちが良い。

 BMW製の4気筒DOHCエンジンは1995CC。無論コモンレール式の直噴で、可変ジオメトリーターボチャージャーで武装されている。最高出力は170馬力と強力で、最大トルクは360Nmと力自慢である。

 同じく「S」が冠されたMINIのガソリンエンジンの方は、最高出力192馬力とディーゼルを22馬力も上回るが、トルクは280Nmと80Nmも劣る。同じ2リットルのエンジンでも(正確に言うとガソリンのほうが3cc大きいが……)、ガソリンとディーゼルにはこれ程の差がつくのである。

BMW製の2リットルディーゼルエンジン。実に力強く気持ちの良いエンジンだ。マツダのディーゼルには至らないが、ガラガラ音も前よりは遥かに小さくなった。

 早い時間であるのに、厚木までは思ったよりもクルマが多かった。渋滞にはならないが、気持ちよく飛ばせる環境ではない。流れに乗って、ゆっくりノンビリ流す。新しいMINIはシートが良くなっている。高速を流す時は、少しだけ背もたれを倒してラクな姿勢で運転すると良い。大井松田~御殿場間のような、多少の緊張を強いられる山岳コースに入れば、背もたれを立てる。こうするとクルマの雰囲気自体がガラッと変わるのだ。

 御殿場を抜け、ガラガラの第二東名に入る。入ってしばらくすると、覆面パトカー(マークX)の餌食になった哀れなクラウンが停まっている。クラウンがマークXに捕まっているのだ。逆縁とはこのことである。いつかはクラウン。ご愁傷様である。