インタビューに関しては些か尻切れトンボの感も有ったが、長く続いたトヨタ86GRMNの記事も今回でいよいよ最終回。シメは、86GRMNのエンジンを実際にリビルトしているトヨタテクノクラフトの工場見学リポートをお送りしよう。

 同社はトヨタの100%完全子会社で、代表取締役会長の嵯峨宏英氏はトヨタ本体の専務役員を兼任されている。また代表取締役社長の稲垣和也氏もトヨタの出身だ。

 その前身は「トヨペット整備」となかなかシブい名前で、マツキヨの創業と同じ1954年に、芝浦のトヨタ自工芝浦ガレージ跡地で、中古車の再生事業からスタートしている。

 現在のトヨタテクノクラフトに社名変更されたのは1990年のことだ。レースシーンやアフターパーツでお馴染みのTRDブランドは、このテクノクラフトの所有である。

 今回の取材は比較的クローズドなもので、声が掛かったのは名だたる自動車専門誌ばかりだった。そこに一般誌の、しかも箸休めコラムを書くヨタ者が紛れ込んだものだから、そのアウェー感たるや生中なものでは無いのだった。

 悪いことに当日は本業でどうしても外せない大事な打ち合わせがあったため、会場に到着するのが30分ほど遅れてしまった。会議室に入った際の何だテメー的な雰囲気は、未だかつて経験したことの無いものだった。

 当日は朝から非常に蒸し暑い日であった。遅れて入った会議室は外と同じように暑く、隣の食堂に設置された給水器は電源が切られ水が出なかった。私は遅刻した身分であるにも係わらず、冷たい物が飲みたいと泣きを入れた。今回の工場見学会を主催したトヨタ広報の有田くんは、私に声をかけたことを激しく後悔しながら、人数分の飲み物を買いに走るのだった。

 因みにこのテクノクラフトの工場はトレッサ横浜という商業施設に隣接している。トレッサの中にはサンワなるレジ袋有料のスーパーが有るので、買い物には苦労しなかったはずだ。ついでに因むと、トレッサには横浜トヨペット、トヨタカローラ神奈川、ネッツトヨタ神奈川、ネッツトヨタ横浜、神奈川トヨタ、そして神奈川ダイハツ、と6つのトヨタ系ディーラーが軒を連ねている凄い場所である。

 以降、写真にコメントを添える形でエンジンのリビルト風景をお届けして行こう。

これはもちろん我々が見学する際の演出として置いてあるのだろうが、テクノクラフトはレーシングカーを組み立てる工場を持っている。そこにスバル製の水平対向エンジンを持ち込み、バラバラにバラした上でリビルトしていくのだ。
これはもちろん我々が見学する際の演出として置いてあるのだろうが、テクノクラフトはレーシングカーを組み立てる工場を持っている。そこにスバル製の水平対向エンジンを持ち込み、バラバラにバラした上でリビルトしていくのだ。
こちらがエンジンを解体するための工具類。これだけ有れば完全に解体できるそうだ。
こちらがエンジンを解体するための工具類。これだけ有れば完全に解体できるそうだ。
台の横には手製の工具も置いてあった。これでゴリゴリと抉じ開ける工程が有るのだそうだ。「ちょうど良い工具がなければ、ぼくらは自分の手で作ります。これ、メカニックの基本です」とのこと。
台の横には手製の工具も置いてあった。これでゴリゴリと抉じ開ける工程が有るのだそうだ。「ちょうど良い工具がなければ、ぼくらは自分の手で作ります。これ、メカニックの基本です」とのこと。
解体された部品は、手作業で丁寧にシール材を剥ぎ取られて行く。気が遠くなるような作業だ。ここでは1日2台のペースでリビルトが行われていく。
解体された部品は、手作業で丁寧にシール材を剥ぎ取られて行く。気が遠くなるような作業だ。ここでは1日2台のペースでリビルトが行われていく。
解体されシールを除去されてもなお油だらけの部品は、バイオサークルで洗浄される。町工場なら灯油や溶剤で洗ってしまうところなのだが、さすがテクノクラフト。環境にも配慮されておられる。え?バイオサークルをご存じない?そりゃ今の時代まずいですぜダンナ。<a href="http://www.bio-circle-evc.com/bio-circle/" target="_blank">ここ</a>を読んで勉強して下さい。
解体されシールを除去されてもなお油だらけの部品は、バイオサークルで洗浄される。町工場なら灯油や溶剤で洗ってしまうところなのだが、さすがテクノクラフト。環境にも配慮されておられる。え?バイオサークルをご存じない?そりゃ今の時代まずいですぜダンナ。ここを読んで勉強して下さい。