産地直送の電線はある

:フェルさんの理解で合っています。産地直送の電線はあると思っていただいて結構です。ですが一般的な分かりやすさという意味合いで、産直電線があるという表現にはしてないんです。なぜかって、それは一般のお客様が混乱してしまう恐れがあるからです。

 専門家向けの技術説明会では、こうした資料を用いて説明しています。これです。フェルさんにもお見せします。本当の電気の流れはこんな具合になっています(ここで仲田さん、手持ちのPCをモニターに接続し、F7を押して我々に図面を見せてくださった)。

 でもこれ、こんなのを見せたら、普通にクルマを買う方は訳が分からなくなってしまうでしょう。僕らがお客様に理解して頂きたいのは、ウィズエンジンで発電して、モーターで走るシリーズハイブリッドの仕組みです。そこにインバーターとか何かが出てきたら、うんと難しい仕組みだと思われてしまう。

F:なるほどなるほど。

マンちゃん:これ、写真よろしいですか?

:どうぞどうぞ。撮って下さい。これは先日横浜で開催された、人とクルマのテクノロジー展の講演で使った資料です。モーターを駆動するインバーターがあります。それとバッテリーがつながっています。このインバーターには、バッテリーからだけでなく、モーターから直接引いている電線もある。強い加速など、電気がたくさん必要な時には、両方から電気を出している。こんなイメージです。

F:なるほどなるほど。これなら分かります。いや、分かりやすい。

:でもここにインバーターが入って、「インバーターって何ですか」という話になると、もう話はぜんぜん別の方向にすっ飛んでしまう訳です。ですからこうして理解して頂ける専門家の方にはですね……。

F:スミマセン。ところでインバーターって何ですか?

:……は?あの……。

F:実はよく分かっていなくて。インバーターって実際に何をするものですか?初心者向けに教えてください。

:超カンタンに言うと、インバーターは電気エネルギーを機械エネルギーに変換するためのものです。バッテリーでモーターを回す装置です。何かもうちょっと良い言い方があるのかも知れませんが……。そういう質問をあんまり受けたことがなかったもので、ちょっとアレなんですが……(苦笑)。もう少し詳しく言うと、インバーターは「直流の電源からモーターを駆動する三相交流をつくりだしている」。とこうなります。

F:え?モーターは交流モーターですか。直流じゃないんですか。バッテリーが直流なのだから、モーターも直流にしたら仕組みが簡単になりませんか?

:それはそうなんですが、可変速駆動って、やっぱり交流のほうが効率が良いんですよ。直流を車両に使っていたのは、すごく昔の……もう30年ぐらい前の電車ぐらいです。交流電力をつくるスイッチング素子が開発されてからは、もう効率の面とかいろいろな面で交流になっています。