泣いて喜びそうな乗換え組
ご登場頂くのはレクサスRXを2台乗り継いでおられるフォトグラファーの川田さんだ。川田さんは、レクサスの人が聞いたら泣いて喜ぶ「カイエンからの乗り換え組」である。ある意味“SUVの頂点”とも言えるポルシェのカイエンから、いかなる理由で乗り換えたのか。RXの魅力はどこに有るのか。じっくりとお話をうかがった。
F:はじめまして。今日はお時間を頂いて恐縮です。どうぞよろしくお願いします。
川田さん(以下、川):こちらこそ、よろしくお願いします。
川田さんは気鋭のフォトグラファーで、当連載を支えて下さっている“マンちゃん”こと高橋満氏のご友人だ。「RXのユーザーインタビューなら、適任者がいますよ」とご紹介頂いたのだ。
F:レクサスのRXを2台続けて乗られているとうかがいました。よほどRXが気に入っておられるのですね。
川:気に入っていると言うか、他に選択肢が無かったので……。
F:RXの前は、何に乗っていらしたのですか?
川:カイエンです。ポルシェのカイエン。
F:カイエン?カイエンからRXに!これはレクサスの人が聞いたら泣いて喜びそうなお話ですね(笑)。どのような理由で乗り換えられたのでしょう。
川:カイエンはとても良いクルマです。ものすごく良かった。文句なしです。新車で買ったからもちろんですが、故障もないし、速いし、乗っていてすごく楽しいし。ただ、仕事の移動で使うとなると、ちょっと気をつかうんですよ。気をつかうというよりも、「気負う」と言ったら良いのかな。SUVとはいえ、何しろポルシェですから、運転していると楽しくてついスピードを出したくなってしまう。それで、目的地に着く頃にはすっかり疲れてしまっているんです(苦笑)。仕事柄、遠乗りが多いものですから。名古屋の往復なんて、本当にしょっちゅうですから。
F:なるほど。運転が楽しくて気持ちよくて、つい飛ばしてしまう。それで疲れてしまうと。
川:そう。気持ちいいから。でもそれで気持ちよく名古屋までビューっと行っちゃうと、着いたらもうヘロヘロなんですよ。撮影する余力がなくなっちゃうくらいに(苦笑)。カイエンを買ったのは、僕が30代も半ばを過ぎた頃だったので、次のクルマは、いっそトランスポーターに徹した方がいいなと思っていたんです。
F:あんまり走りに特化したクルマはいかんな、と。
川:いかんと言うか、使い分けることにしたんです。RXを買うタイミングで、ゴルフ5のGTIを買いました。
F:なるほど、2台持ちで、キュンキュン走りたいときはGTIで。
川:そう。そして長距離移動はRX、と使い分ける。でも結局もう一台の方は997に行っちゃうんですけどね。ポルシェの。
F:はー。997。儲かってますねぇ。
川:いやいやいやいや。儲かってないです。全然儲かってないです。変なふうに書かないでくださいね(汗)。
F:私の知り合いのカメラマンは、みんな仕事が激減してヒーコラ言っているのに。いまはもうみんなiPhoneで雑誌レベルの写真も撮れちゃいますんで、とか言われるらしくて。
川:いや、私も同じです。辛いです。今はもう本当に……と、仕事の話じゃないですよね、今日は(苦笑)。で、RXなんですが、1台目は消去法で選んでいきました。乗っていてラクで、安全で快適で、しかも荷物がキチンと積めて、と。それから仕事関係で葬式にも乗って行けて、と。
F:そ、葬式。お葬式ですか?
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