めっちゃスムーズに不安なく仕上げたい

F:自動運転もレクサスクオリティー、と。

:そうです。例えばレーンチェンジも、めっちゃスムーズに不安なく仕上げたい。何か別のクルマでオートのレーンチェンジを体験して、ホント大丈夫かよコレと思っていた人が、レクサスに乗ってみたら、「お、レクサスはこんなふうにやってくれるんだ」とか。

 やっぱり思ってもらいたいじゃないですか。一つ一つの細かいところで、お客さんに感動と驚きを与えていきたいんですよ。僕らは。それがブランドだと思います。それをレクサスというブランドの約束事にしたいんです。そういう思いで僕らは頑張っているんです。

 冷静沈着に話す加藤さんのブーストが徐々に上がってきた。イイ感じだ。

:それはね、トヨタブランドで言っている「WOW」につながる部分もあると思います。(豊田)章男社長がいつも言っている「WOW」にもね、つながるんですよ。でもね、僕ら超えますよ。レクサスはトヨタの「WOW」よりも、もっとすごい「WOW」にしますよ。

F:おー!良いですね。打倒トヨタ(笑)。

:打倒はしません(笑)。これは気をつけて書いて下さい。

 スミマセン。筆力が足らないため、まんま書きました……。

F:トヨタの社内で、レクサスはどのように思われているのですか。日本では最初かなり苦戦したじゃないですか。ブランドとしてリスペクトされているのか、それともこの「ごくつぶし」め、と軽く思われているのか。

:正直な話、当初は僕らも、自分たちでやりながら何となくフワフワ定まらない中でやっていた部分もありました。会社の中でも。「レクサスって何だよ」とよく言われていたこともあったんです。でもそれもしばらくの間でした。要するに「社内世論」も、だいぶレクサスに対して固まって来た感じです。「レクサスってこうだよね」と。そうですね、それにはやはり10年ぐらいかかりました。もちろんまだ完璧だとは思っていませんが。

F:なるほど。日本で出して、10年経って、ようやく社内の認知も固まってきた。

:新しいLSとLCの基準車種。モデルに「L」の付くレクサスのトップラインのこの2車種から、あらためてブランドシフトをしてこうと思っています。2012年にスピンドルグリルを展開してから始まったこの流れを、もう1回ここで加速していく。継続はするんだけれども、よりクリアにブランドを訴求していこうと。

F:今年がレクサス第二期の始まり、ということですか。

:レクサス第三期ですね。アメリカで1989年に出してから、日本展開はあったものの、とりあえずブランドとしていろいろやってきましたと。これを大きな第一期ととらえて、スピンドルグリルを展開した2012年のGS以降が第二期です。デザイン的に目立つスピンドルグリルばかりが話題になりましたけど、実はボディーの剛性をうんと上げて、「レクサスならこうだよね」というクルマ造りの思いを、実はあのGSから展開しているんです。

F:はー。

:トヨタの、コーポレートトヨタの中でも、レクサスだったらやっぱりこういう工程を追加しないとね、と。いくらレクサスだからって、トヨタと造り方を大きく変えたら効率が悪くなっちゃうじゃん、と、最初はいろいろな意見がありましたから。でもやっぱり世界のブランドとして戦うなら、ここではダメだと。やっぱり競争が激しいですから。もう一歩シフトしようよと。

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