
みなさまごきげんよう。
フェルディナント・ヤマグチでございます。
今回のヨタは、カリフォルニアはサン・ディエゴよりお送りします。
気候温暖にして湿度低し。こちらは泳ぐにしても走るにしても本当に環境が良い。こんな美しい公営プールも整っています。
今回の大会では、バイクのパンクに2度も泣かされました。そして危うい所を2回とも親切な人に救って頂きました。
まずはこちら。遠乗りに出たら路上のガラス破片を踏んでしまい後輪がバシュッとパンク。スペアと交換し、Co2ボンベで空気を充填しようとするも、手際が悪く空打ちしてしまい、見るからに圧力不足の状態で、とても走れる状態ではありません。

貴重な予備のボンベを貸して頂き、「ここら辺は金属片が落ちているから、少し車道に出て走ったほうが良いわよ」とアドバイスを頂きました。カトリーヌさんという美人さんでした。そして修理が終わると、「レース頑張ってね。私も見に行くわ」と言い、エラいペースで颯爽と走り去っていかれました。カッコええなぁ……。
更に不幸は続きます。大会当日。スタート直前のセットアップでタイヤに空気を足していたら、今度は前輪がバシュッとパンク。前輪にもガラスが残っていたのでしょうか。慌ててサービステントに駆け込みましたが……。

スタートの時間は刻々と迫る。スペアのタイヤは昨日のパンクで使ってしまった。いよいよ進退窮まった、と途方に暮れていたら、「そんなら俺のタイヤを貸してやるよ」と。サービスの大将がバンからホイールを持ってきてくれて、「これ使いな」と。「わざわざ日本からレースに来てくれて、パンクで出走出来ないんじゃいくらなんでも可哀想だからな」とウインクする。
しかもレース中は交換した私のホイールを預かって下さり、「あんたが走っている間に元に戻しといてやるよ」とまで言う。何という大サービス。せめてものお礼にと緊急用に持っていたドルを差し出すも、「カネは受け取れない。レースを楽しめ」と。
実はここ数日来の腰痛で、今回は痛くなったら無理せずリタイヤしようと思っていたのですが、こうなりゃご恩に報いるために腰骨が折れてでも走り切らなくちゃなりません。





さてさて、それでは本編へと参りましょう。
長編になったNISSAN GT-Rの開発エンジニア、日産自動車ニスモビジネスオフィス兼第一商品企画部チーフ・プロダクト・スペシャリストである田村宏志さんのインタビュー。
前号で予告したように、今回が本当に最終回となるのでしょうか?
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