ランドクルーザープラドにも積まれる実績のあるディーゼルエンジン。日本ではこのエンジン一択だ。
ランドクルーザープラドにも積まれる実績のあるディーゼルエンジン。日本ではこのエンジン一択だ。

 おかしいな。こんなはずじゃないぞ。そう思いながらギアをDに入れる。

陸自の10式戦車を思い出す

 ATはプラドと同じ「6 super ECT」が搭載されている。走り出しはしっとり滑らかで、まるで普通の乗用車……いや、重量がある分、安っぽい乗用車よりもむしろ滑らかだ。西口のトンネルを抜け、新宿中央公園の交差点を左折。甲州街道を右折。甲州街道は良い具合に空いていて、適度なストップ&ゴーを繰り返しながら、いいペースで流れている。ゴツゴツした突き上げ感は一切無く、室内は“静寂”とは言わないまでも、驚くほど静かである。なんかもっとこう、ゴツゴツした無骨なオフロード車、例えばディフェンダーのような乗り心地を期待していたのだが、完全に肩透かしだ。

 思えば何年か前に、陸上自衛隊の10式戦車に体験搭乗させていただいた時と同じ肩透かし感だ(「最新鋭『10式戦車』ジグザグ走行にF氏ご満悦」)。10式戦車も柔らかく滑らかで実に快適な乗り心地だった。同乗した自衛官(決して中を覗かないように。中を覗いたらその場で撃ちますから、と強い口調で言われた)に、「あの、もうちょっとゴツゴツした感じを味わえないですかね?」と変なお願いをしたら、「そうは言いましても……ハイドロニューマチックですからねぇ……」と困惑顔で返されたものだ。

 先々代のハイラックスよりも格段に乗り心地は向上している。何しろデカくなっているので単純に比較するのはナンセンスだが、重量は日本で売られていた先代となる6代目(1997年発売)に比べて430キロも増えている。重さから生み出される乗り心地の良さもあるのだろう。

ハイラックスのコックピット。無骨さは微塵も感じられない現代的なデザインである。
ハイラックスのコックピット。無骨さは微塵も感じられない現代的なデザインである。

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