「超ド級」「デカ」「デカッ」「ハンパない」
新宿駅の西口ロータリーで、高橋のマンちゃんからハイラックスを受け取った時の第一印象は、ともかく「デカっ!」だった。日本ではもはや絶滅危惧種の一つに数えられるピックアップトラック。その全長は5335mm(!)、全幅1855mm、全高1800mm、重量は2080kgである(「Z」グレード)。ともかくデカくて重い。トヨタもそのことを前面に打ち出しており、販売店用のカタログを開きページを捲っていくと、「超ド級」「デカ」「デカっ」「ハンパない」という、“トヨタらしからぬ”挑発的なワードが躍っている。

昨今のクルマは、何をもおいて「軽さ」を第一義として設計されている。
クルマを軽くすると、エンジンに対する負荷が軽くなるので燃費が良くなる。タイヤだって長持ちするし、一概には言えないが製造コストも抑えられる。ハイラックスはそれらのメリットよりも、なにより耐久性を重視している。
だから「丈夫で長持ち」のラダーフレーム構造だ。いま世の中で売られているほとんどのクルマは、フレームのないモノコック構造で、トヨタでもラダーフレームを採用している乗用車は、このハイラックスとランクルシリーズだけである。

トヨタ自らが「超ド級」と謳うハイラックスは、当代取って8代目である。
初代の10系が生まれたのは1968年。トヨタが企画し、2年前から業務提携関係にあった日野自動車が設計と生産を担当した。
実は初代と2代目ハイラックスは後輪駆動で、4WDが用意されたのは3代目の途中からである。
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