いよいよチヌークの体験搭乗へ

でもどうして名前を言っただけで笑われるのでしょう。後から教官の方に「spa!を読んでましたよー」と言われたのが救いだった。日経ビジネスオンラインも読んで下さい。
でもどうして名前を言っただけで笑われるのでしょう。後から教官の方に「spa!を読んでましたよー」と言われたのが救いだった。日経ビジネスオンラインも読んで下さい。
跳び出しの瞬間。足が揃っていない……。
跳び出しの瞬間。足が揃っていない……。
別角度から。足バラバラ。全くなっていない。これでは欽ちゃんである(photo by:嘉納愛夏)
別角度から。足バラバラ。全くなっていない。これでは欽ちゃんである(photo by:嘉納愛夏)

 自分では平気と思っていても、こうした所でビビりが見えてしまうものだ。ちなみに中谷元防衛大臣は「レンジャー!」と叫び、キチンと足を揃えた正しい姿勢で飛び出された。さすがはレンジャー部隊出身の大臣である。

 さて、お次は本日のメインイベント。チヌークの体験搭乗である。ただ乗るだけではなく、この機から実際パラシュート降下も行われる。目の前で飛び出すところが見られるのだ。これは本当に得難い機会だ。

自衛隊の偉い方々とともにチヌークへ。
自衛隊の偉い方々とともにチヌークへ。
機内はこんな感じ。二段折りの後部ハッチは上半分を開けたまま飛ぶ。
機内はこんな感じ。二段折りの後部ハッチは上半分を開けたまま飛ぶ。

 隣に座った戦闘服の方に「あの、ドアを開けたまま飛ぶんですか?」と尋ねたら、「どうせすぐに開けるから」とアバウトなお答えが……。そりゃまあそうなんですが。

 機体は旋回しながら徐々に高度を上げていく。コックピットからは英語と日本語の入り混じった会話が聞こえてくる。飛行に関する通信は英語で、降下に関しては日本語で行われているようだ。

こちらがチヌークのコックピット。壁面には衝撃緩衝材が貼り巡らされている。
こちらがチヌークのコックピット。壁面には衝撃緩衝材が貼り巡らされている。

 機内中央の前方から後方へ一本のワイヤーが張られている。これをスタティクラインという。このワイヤーに各自ハーネスに繋がったフックを取り付ける。飛び出しと同時にこのフックが引かれ、4秒後に自動的に開傘する仕組みになっている。この方法はスタティクラインジャンプと呼ばれている。

機内の中央にはスタティクラインが張られている。
機内の中央にはスタティクラインが張られている。

 (パラグライダー型ではない)通常型の落下傘を使う空挺部隊は、必ず集団で行動する。大勢が連続して航空機から飛び降りるから、各自が勝手に自分の意思で開傘すると、空中で衝突してしまう危険性が出てくる。スタティクラインジャンプは、こうした危険性を排除しているのだ。

連なって降下してくる空挺団のみなさま。
連なって降下してくる空挺団のみなさま。

 降下中の兵士は、ぶら下がったバナナのように無防備の状態だ。下から狙撃されればひとたまりもない。それではあんまりなので、戦争犠牲者の保護強化のためのジュネーブ条約では、「落下傘で降下する者は、降下中は攻撃の対象としてはならない」と定めている。

 しかしそれは「遭難航空機から落下傘で降下する者は」という前提条件付きだ。作戦で降下している最中のものはこの限りではない。それどころか同条約には、「空挺部隊は、この条の規定による保護を受けない」とハッキリ名指しで書かれているのだ。何と恐ろしい。

作戦降下中の空挺部隊は、ジュネーブ条約の規定による保護を受けない。狙い撃ちである。
作戦降下中の空挺部隊は、ジュネーブ条約の規定による保護を受けない。狙い撃ちである。

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