もちろん、パチンコがもたらしている被害対策には現在もこれからも、最大限の努力を傾けなければならない。

 が、カジノを開帳することで、パチンコの被害が帳消しになるわけでもなければ、パチンコ利権が消えてなくなるわけでもない。おそらく、新旧の違ったタイプの悪徳はそれぞれに別々の被害を生み出しながら、相互に足を引っ張り合うこともなく、むしろ互いの顧客を融通し合うカタチで共存していくに違いない。

 ところで、私は当稿の中で、先程来パチンコについて「脱法賭博」という言葉を繰り返し使っているが、この用語は、私個人がそう思っているから使っているだけのごく私的な言葉で、公式の見解ではない。

 ちなみに政府は、この2月20日、パチンコが賭博であるかどうかという質問に答えて、
 「パチンコは刑法 第185条の賭博に該当しない」
 とする答弁書を閣議決定している(こちら)。

 パチンコを賭博でないと考えている政府が開帳するカジノがどんな施設になるのか、正直な話、私にはまったく見当がつかない。

 ただ、ろくなものにはならないことだけは断言できる。
 この点は賭けても良い。

(文・イラスト/小田嶋 隆)

ギャンブルは、賭ける人を見て楽しむもの。
おじいちゃんからそう教わりました。

 小田嶋さんの新刊が久しぶりに出ます。本連載担当編集者も初耳の、抱腹絶倒かつ壮絶なエピソードが語られていて、嬉しいような、悔しいような。以下、版元ミシマ社さんからの紹介です。


 なぜ、オレだけが抜け出せたのか?
 30 代でアル中となり、医者に「50で人格崩壊、60で死にますよ」
 と宣告された著者が、酒をやめて20年以上が経った今、語る真実。
 なぜ人は、何かに依存するのか? 

上を向いてアルコール 「元アル中」コラムニストの告白

<< 目次>>
告白
一日目 アル中に理由なし
二日目 オレはアル中じゃない
三日目 そして金と人が去った
四日目 酒と創作
五日目 「五〇で人格崩壊、六〇で死ぬ」
六日目 飲まない生活
七日目 アル中予備軍たちへ
八日目 アルコール依存症に代わる新たな脅威
告白を終えて

 日本随一のコラムニストが自らの体験を初告白し、
 現代の新たな依存「コミュニケーション依存症」に警鐘を鳴らす!

(本の紹介はこちらから)