たとえば、「ホリエモン」という通称で知られる堀江貴文氏は、ツイッター上でこう述べている

この報道に意味あんの?こいつら馬鹿?  楽天・三木谷会長の名も パナマ文書、10日に一部公表 - 共同通信 47NEWS…》

パナマ文書のどこにニュースバリューがあるのかさっぱりわからん。普通に個人として無駄な税金納めないのって普通じゃね?

 これはこれでひとつの見解ではある。

 堀江氏についていつも思うのは、この人が、「思っていることをそのまま口に出す人間」としてのある種の需要に対応した存在だということだ。

 逆に言えば、ホリエモンの発言がいちいち注目されるのは、現代社会がポリティカルコレクトやら人権的配慮やらの影響で、率直にものを言いにくい世の中になっていることの現れだということでもある。

 個人的には、この人の発言の10のうちの7つは、単純に思慮の足りない暴言だと思っている。
 ただ、残りの3つのうちの2つに面白い見解が潜んでいて、最後の10のうちの1つには極めて正しい観察が含まれていたりする。これは相当の確率だ。そこのところがたぶんこの人の人気の秘密なのだろう。

 今回のパナマ文書に関する一連の発言は、思慮の足りない暴言に分類して差し支えないものだ。
 まあ、通常進行というやつだ。

 が、堀江氏のご意見の背後には、それなりの人数の賛同者がいる。

「きれいごと言ってんじゃねえよ」
「カネがほしいのは誰だって同じだろ?」
「どこの世界のお目目キラキラの愛国者がわざわざ余分に税金払いたいんだ?」
「いま、税金腹痛いって変換されたぞ」
「実際笑えすぎて腹痛いわw」

 てな調子の人々にとって、ことカネがらみの話題で「倫理」だの「公正」だのを持ち出す人間は、度し難いカマトトないしは、薄気味の悪い偽善者ぐらいに位置づけられるのであろう。

 実際、

「適法なら何の問題もないわけだろ?」

 と考えているネット論客は少なくない。場所によっては多数派だったりする。
 なので、一応反論しておかなければならない。
 以下、反論してみる。

「普通に個人としてムダな税金納めないのって普通じゃね?」
 という堀江氏の発言は、形式論理の上では正しい。