本連載では「対人関係の心理学」と呼ばれるアドラー心理学を職場コミュニケーションに応用する方法を学びます。職場にはびこる様々な“困ったちゃん”をアドラー心理学で分析。傾向と対策を示します。
<今週の困ったちゃん>
会社批判をさせたらナンバーワンの“評論家”
C主任(38歳)
■症例■

 難関大学を優秀な成績で卒業した論理派C主任。社会情勢や経営理論に詳しく、問題点を突く視点はさすが、と一目置かれる存在だ。しかも、上司や役員を恐れず論戦を挑むため、若手の中にはC主任を「神扱い」し、尊敬する者も。しかし、問題点は指摘するものの、自ら解決に動かず評論家的に言いっ放しのため、上からの信認は薄く煙たがられ、出世から取り残されている。それも余計に彼をいらだたせているのだろうか。C主任の舌鋒はますます鋭くなっていくのだった……。

 若手からはヒーロー視され、経営陣は煙たがるために、いつの間にかC主任は治外法権の中にいるような存在に。困っているのは、直属の上司となる、C主任よりも年下のD課長とE主任の2人だ。C主任が批判するような案件も、前に進めなければ仕事にならない。仕方なく2人はグッと言葉をのみ込みながら、C主任が17時に帰宅するのを待って、自ら手を動かし、遅くまで残って仕事を片付けている……。何かがおかしい。でも、どうすればいいの? D課長とE主任は迷い続けている。そして悩む。 C主任はなぜあんな行動を取るのだろうか? どうすればわかってもらえるのか? そんな悩めるD課長とE主任のために、アドラー心理学で傾向と対策を考えてみたい。