その後、大消費地である英国で15年3月に法案が成立したことを受け、JTインターナショナルおよびたばこ大手各社は15年5月に無効確認訴訟を提起。しかし、今年6月一審で「PP法は有効」とする判決が出たため、すぐに上訴している。

 PP法に反対する理由としてJTは、「1:規制による(喫煙抑制の)有効性に関する確たる証拠が欠如している。2:過度な規制であるため、ブランド商標、知的財産権、表現の自由が侵害される。3:不法取引の増加や販売現場の混乱など、広範囲に悪影響を及ぼす」と主に三点を挙げる。

 その上で、現行のパッケージ仕様や規格が維持されていても、未成年喫煙防止という重要な問題には「年齢確認の徹底や処罰の厳格化などの制限的ではない代替策で達成できる」(JT)と主張する。

ジャンクフードなどにも導入の動き

 一方、自由貿易を推進する世界貿易機関(WTO)には、たばこの簡易包装を義務づける豪州を被申立国とする紛争が、5件起きている。ウクライナが14年秋、商標権の保護が不十分だとして提訴。さらに、ホンジュラス、ドミニカ、キューバ、インドネシアの4カ国も続き、いずれも紛争処理小委員会(パネル)が設置されている。背後には、PP法の世界的な広がりを阻止したい、たばこ業界の存在があるともいわれる。

 「WTO初の、公衆衛生と国際通商のバランスを問う紛争」(JT)というが、日本を含む実に36カ国が、紛争の当事者ではないがパネルで議論に加わり、意見書を提出する権利を持つ「第三国」として参加するなど、世界的にも関心は高い。

 WTOの紛争が注目されているのは、その判断がたばこ以外の食品にも影響を与えると見られているからだ。