上海市“福泉路99号”にある“携程網絡技術大楼(携程ネット技術ビル)”を本部とする“携程計算機技術(上海)有限公司(Ctrip.com International Ltd.)”(以下「携程公司」)は、傘下に旅行サイト“携程旅行網(Ctrip.com)”を持つ中国最大のオンライン旅行企業である。1994年に創業した同社は、1999年にCtrip.comを開設し、中国の飛躍的な経済発展を背景として順調に業績を伸ばし、2003年12月には米国にある新興企業向け株式市場NASDAQに上場を果たした(銘柄コード:CTRP)。同社は現在1万5000人以上の従業員を擁し、中国国内の北京市、広州市などの大都市および香港に16カ所の支店を持ち、中国のオンライン旅行市場で50%以上のシェアを誇っている。なお、2015年における同社の売上高は195億元(約3315億円)、純利益は26億元(約442億元)であった。

400万元を投じた「携程親子園」

 その携程公司が上海本部に勤務する従業員に対する福利厚生の一環として、本部ビルの1階に幼児を預かる託児所“携程親子園(Ctrip Nursery)”(以下「親子園」)を開設した。幼児を持つ従業員たちは募集に応じて承認されれば、自身が勤務するビルの1階にある親子園に子供を預けて、安心して業務に専念できる。携程公司は親子園の管理運営を上海市にある著名雑誌『現代家庭』を出版する「現代家庭雑誌社」の読者サービス部門である“為了孩子学苑(子供のための学園)”に委託した。

 2016年2月18日、親子園は正式に開業した。当日は上海市“長寧区”の“婦女連合会”、現代家庭雑誌社および携程公司などの関係者が出席してテープカットが行われた。当時のメディアは、親子園は上海市長寧区の婦人連合会が旗振りを行い、携程と現代家庭雑誌社が共同して実現したと大きく報じた。携程親子園は次のように紹介された。

(1)親子園は携程公司本部ビル1階にあり、敷地面積は800m2、総投資額は400万元(約6800万円)。内部の施設は50m2以上の教室が5室、10m2以上の幼児用トイレが2か所あるほか、保健室、清掃室、栄養室、応接ホール、従業員事務所など。親子園には5つのクラスがあり、幼児の収容可能数は125人。

(2)親子園の特徴は携程公司の従業員が「子供を連れて出勤できる」ことである。親子園が受け入れるのは、幼稚園に上がる前の幼児(18カ月~40カ月前後)であり、毎週月曜日から金曜日の早朝8:30から夜18:30まで開放され、冬休み・夏休みも休業しない。毎日昼食、夕食、2回のおやつがあり、専門の保育士による学習と遊びがある。幼児1人当たりの管理費は毎月1600元(約2万7200円)、これに1日当たり28元(約480円)の食費を加えて、1カ月の託児費は合計で2216元(約3万8000円)になる。