暴利をむさぼったのか?

(3)専門的に国際養⼦縁組業務を行っている「中国児童福祉・養子縁組センター」の職員は、「外国人夫婦が中国の孤児を養子として引き取るには一定の手数料を支払わなければならないが、それ以外の費用は発生しない。国際養子縁組を希望する者は先ず本国政府の関係部門に子供を引き取るための資料を提出する必要があり、個人の身分で直接に養子縁組センターに子供の引き取りを求めることはできない」と述べた。

(4)一部メディアが報道したところによれば、米国の国外最大のビザセンター所在地は広東省“広州市”で、広州市は中国の子供を養子として引き取るためには必ず通らなければならない場所となっている。“広東省収養登記中心(広東省養子縁組登録センター)”の養子縁組料金表によれば、国際養子縁組登録料、養子縁組登録手数料、子供のパスポート代理申請費用を含む費用は合計で2250元(約3万8300円)となっている。但し、事実上、1組の米国人夫婦が中国の子供を養子にする場合には、この金額を遥かに上回る金額の費用を支払っている可能性がある。その中の大きな部分は米国国内の養子縁組組織に支払う費用である。

(5)2014年に米国アラバマ州の養子縁組組織がある米国人夫婦に提示した費用明細には、中国滞在中の費用として1万8930米ドルとあった。もしこれに仲介費用、家庭視察とパスポートなどの費用を加えれば、その総額は2万1551米ドルになった。しかし、この費用の中には、「広州6泊7日」の旅行代金、高級ホテルの宿泊料が含まれていた。上述した広東省養子縁組登録センターによれば、ここ数年も同センターに来て中国の子供を養子として引き取る外国人夫婦は多いが、その全てが仲介業者の随行の下で養子縁組の手続きを行っているという。

 筆者は1995年から2000年まで商社マンとして広州市に駐在していたし、その後も出張で度々広州市を訪れた。駐在中はもとより出張の際も広州市内の高級ホテルで養子にした中国人の赤ん坊を連れた米国人夫婦を多数見かけたものだった。広州市にはどうして養子縁組をした米国人夫婦が多いのか不思議だったが、上記(4)でその疑問が氷解した。